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安全視された米テクノロジー株、今や「危険」-景気後退の懸念再燃

  • ナスダック100指数、2日間で4%超下げ-1カ月で最悪の下落率
  • 景気後退は目前ではないが「条件はそろっている」-ベノウィッツ氏

米国株市場の一部で、テクノロジーのグロース(成長)株の売りが加速している。米金融当局が金融引き締めに着手し、景気後退の懸念が強まる中、高いリターンを求めていた投資家は安全性との間で揺れている。

  テクノロジー株の比重が重いナスダック100指数は6日、続落。5日からは計4%余り下げ、2日間の下落率としては約1カ月で最悪となった。テクノロジー株を過去数週間買っていた投資家が売りに転じ始め、公益株や生活必需品株の買いに走ったことが影響した。バリュエーションが比較的高い銘柄はほぼ全て下落し、マイクロソフト株やエヌビディア株が下げを主導。一方、サザン株やダラー・ゼネラル株は上昇した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事が5日、5月にもバランスシートを急速に縮小開始すると発言したことを受けて、過度に積極的な金融引き締めへの懸念が再燃した。高インフレやエネルギー価格の急騰、ロシアによるウクライナ侵攻も相まって、投資家は景気後退のリスクを再び見込んでいる。

  ルーズベルト・インベストメント・グループのシニア・ポートフォリオマネジャー、ジェーソン・ベノウィッツ氏は「景気後退は目前に迫っているわけではないだろうが、それを招く条件はそろっている」とし、「過去2週間の株価上昇は、新たな市場レジームに入ったわけではなく、どちらかといえば売られ過ぎた反動だったのではないか。そう懸念する理由がたくさんある」と述べた。

The Nasdaq 100 has dropped in the past two days after rallying since mid-March
 
 

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が6日に公表した議事要旨では、FRBが大規模な保有資産を月額最大950億ドル(約11兆7600億円)のペースで縮小することが示唆された。しかし、こうした動きは市場の不安を取り除くまでには至っていない。

FOMC、月額最大950億ドルの保有資産縮小を示唆-議事要旨 (2)

  ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は「金融当局は市場に幾らかの痛みをもたらすとしても積極的な引き締めを行うのだと投資家はようやく気付いた」とし、「当局にとって、目下の最優先課題はインフレ抑制だ」と指摘した。

  市場の悲観は大型株の続落からも明らかだ。過去2営業日で、アップル株は約3.5%、マイクロソフト株は5%強、それぞれ下落。両社ともバランスシートが強く、膨大なキャッシュフローと幅広い事業ポートフォリオを持つため、市場の不透明感の中で投資の避難先として人気があった銘柄だ。

  シノバス・トラストのシニアポートフォリオマネジャー、ダニエル・モーガン氏は「成長が鈍化し株価収益率は維持できないという以前からの懸念がよみがえっている」とし、「テクノロジー企業の決算シーズンに先だって、利食い売りが出るのではとの懸念は大いにある」と述べた。

原題:

Tech Goes From Haven to Hazard as Investors Fear Recession(抜粋)

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