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市場シェア押し上げ要因の多くは乗用車-米販売担当のカーター氏
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一般的な乗用車はアジア・アフリカ・ヒスパニック系の買い手に人気
トヨタ自動車はセダンに注目している。新車の買い手が今、手頃な価格と入手のしやすさを一段と重視しているためだ。
トヨタは昨年、米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き米国の自動車販売で首位に立った。市場がここ数年、スポーツタイプ多目的車(SUV)やピックアップトラックに大きく傾斜しているにもかかわらず、トヨタはコンパクトあるいはミッドサイズのセダン人気が同社躍進の一因と見なしている。

トヨタの米販売担当トップ、ボブ・カーター氏は6日の記者会見で「市場シェアを押し上げた要因の多くは実際、乗用車だ。乗用車は依然として市場の重要な部分だ」と述べた。
自動車調査のエドマンズ・ドット・コムによれば、昨年の新車販売におけるセダンの割合はわずか22%と、2009年の過半から大きく低下。フォード・モーターやGMを含む一部メーカーは、最近人気のSUV・トラックモデルを優先し、多くの、もしくは全ての乗用車生産を打ち切っている。
トヨタのコンパクトカー「カローラ」や大型セダン「カムリ」は多くのピックアップやSUVよりも手頃な価格だとカーター氏は説明。こうした一般的な乗用車は多くのアジア系やアフリカ系、ヒスパニック系の買い手に引き続き人気の選択肢だという。「セダン市場から撤退した他のブランドとは異なり、われわれが選ぶのは倍賭けだ」と同氏は話した。
半導体など部品不足の影響は自動車業界全体の生産に及んでおり、需要が供給を上回り、新車価格が上昇。在庫も限られ、自動車は売り手市場となっている。トヨタが「三輪車をつくれば、消費者は多分、待っていてくれる」とカーター氏はジョークを飛ばした。
自動車メーカー、ハイテク機能の搭載断念もやむなし-半導体不足で
原題:Toyota Says Sticking to Sedans is Secret to Success in U.S. (抜粋)