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米株式とクレジット市場は平静過ぎ、FRBのQT控え-ファンド指摘

  • 予想を上回るペースでのバランスシート圧縮で動揺広がる可能性
  • 急激な引き締め、テクノロジー株や金融株にリスクも-ラザード
A trader works on the floor of the New York Stock Exchange (NYSE)

A trader works on the floor of the New York Stock Exchange (NYSE)

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米国株と債券相場の5日の動揺は、予想を上回るペースで米連邦準備制度のバランスシート圧縮が進められる場合の市場への影響を投資家が認識し始めるのに従って拡大するとみられる。

  ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事は「速いペース」でのバランスシート圧縮を5月にも開始する見通しを示し市場を震撼(しんかん)させた。同理事の発言前の投資家インタビューでは、歴史的な金融緩和の急激な巻き戻しをリスク資産が織り込んでいるか懐疑的な見方が多く、特に株式とクレジット市場が量的引き締め(QT)を控えて異例の平静を保っている点が指摘された。

Headwinds Mounting For World Economy Into Final Stretch of 2021
ワシントンのFRB本部
Photographer: Samuel Corum/Bloomberg

   ラザード・アセット・マネジメントの米株責任者兼マルチアセット共同責任者、ロン・テンプル氏は、金融当局がリスク資産の一斉売りを引き起こすことにちゅうちょすると、多くの投資家が依然、考えていると指摘する。

  その上で、「当局が金融環境を引き締めたいと考えるなら、それは株価下落、信用スプレッド拡大、金利上昇を意味する」とし、「当局があえて株価を下げることはないと誰かが考えるのであれば、それはひどい誤りだ」と述べた。

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  過度に積極的な利上げに加え、予想より急速なバランスシート圧縮が世界の市場を不安定化させる恐れがあるもう一つの政策措置だと投資家はみている。米国債の主要な買い手がいなくなることに加え、金融システムの流動性が引き揚げられることになり、借り入れコストと全ての資産クラスのボラティリティー上昇につながり得る。

  当局はバランスシート圧縮による金融環境タイト化を過小評価しているリスクがあるとテンプル氏は指摘。バリュエーションが将来のキャッシュフロー見通しに大きく依存しているテクノロジー株へのリスクを挙げたほか、金利上昇の恩恵を受けるはずの金融株の最近の軟調は成長減速に伴う貸倒損失への懸念を反映していると分析した。

  バンガード・フィクスト・インカム・グループのクレジット責任者、クリストファー・アルワイン氏は「米金融当局の歴史を見ると何かが壊れるまで引き締める傾向がある」と語った。

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原題:

Stock, Credit Markets Are Too Calm Ahead of Fed QT, Funds Say(抜粋)

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