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ブラックスワンファンド好調、2月はコロナ禍初期以来の好成績

  • ブラックスワンファンド残高は50億ドルと20年末の38億ドルから増加
  • 世界は「準ブラックスワンイベント」に近い-ルービニ氏
A black swan swims at the Retiro Park

A black swan swims at the Retiro Park

Photographer: GABRIEL BOUYS/AFP

次の相場急落をどう乗り切ればいいかと顧客から問われたPGIMワドワニのスシル・ワドワニ最高投資責任者(CIO)は今年2月、株式のショートポジションや逃避先通貨への投資といった戦略を採用するディフェンシブファンドを開始した。

  元イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会メンバーのワドワニ氏によれば、「顧客は株式相場下落に対して身を守るための信頼性の高いポートフォリオを望んでいる」という。

Black Swan funds had their best month since the start of the pandemic
 
 

  ロシアのウクライナ侵攻が世界的な安全保障とエネルギーの危機をもたらし、インフレは急騰、米連邦準備制度理事会(FRB)は積極的な利上げに備えている。こうした中でウォール街ではヘッジ需要が高まっている。

  調査会社ユーリカヘッジによると、極端な売りに備えるいわゆる「ブラックスワン」ファンドの残高は50億ドル(約6200億円)を突破し、2020年末の38億ドルから増加している。

  ウクライナ侵攻による市場への影響は新型コロナウイルス禍ほどではないものの、確率は低いが大きなリスクであるイベントを想定するファンドの月次パフォーマンスは2月にコロナ禍初期以来の好調となった。

The pandemic has been a game-changer for the biggest tail-risk ETF
 
 

  こうした戦略のファンドを運用している36サウス・キャピタル・アドバイザーズのリチャード・ハワース氏(ロンドン在勤)は「今回の危機で人々は不安を強め、この種の特殊なポートフォリオの意味を認識した」と語る。

  悲観的予想で知られるヌリエル・ルービニ氏は、世界は「準ブラックスワンイベントからの1標準偏差しか離れていないかもしれない」と述べている。

  市場のブラックスワンイベントは通常、標準に対し3標準偏差を超える動きと見なされ、理論上実現する確率はわずか0.3%。「PGIMワドワニ・テールリスク・ストラテジー」はそうしたイベントで利益が出るように設計されているが、通常の市場でも利益が得られるように商品や中国の債券も取引している。

原題:Black-Swan Funds Thrive as Wall Street Doomsayers Have Their Day (抜粋)

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