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米アップル、金融サービスの自社提供拡充に取り組む-関係者

更新日時
  • 外部パートナーへの依存を軽減していく野心的取り組みの一環
  • ゴールドマンなど現在のパートナー企業の株価は下落
The Apple Inc. logo at one of the company's stores in Sydney, Australia.

The Apple Inc. logo at one of the company's stores in Sydney, Australia.

Photographer: Brent Lewin/Bloomberg

アップルは、将来の金融商品のために独自の決済処理技術とインフラの開発に取り組んでいる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。外部パートナーへの依存を徐々に軽減していく野心的取り組みの一環だという。

  複数年にわたる計画を通じ、金融サービスに関する幅広い業務を自社で手掛ける意向だという。非公開情報であることを理由に関係者が匿名で述べた。これには決済処理、融資のためのリスク評価、信用調査、紛争処理などの付加的な顧客サービス機能などが含まれる。

  この取り組みはアップルの現在のサービス群ではなく、将来のプロダクトに焦点を当てたものだ。それでも、このニュースを受けて同社の現在のパートナーであるコアカードグリーン・ドットの株価はともに一時10%を超える下落となり、ゴールドマン・サックス・グループも一時1.2%安となった。

米アップルは将来の金融商品のために独自の決済処理技術とインフラの開発に取り組んでいる
Source: Bloomberg

  アップルは既に自社ブランドのクレジットカードやピアツーピア(P2P、個人間)決済、アプリ「ウォレット」、事業者が「iPhone(アイフォーン)」でクレジットカード決済を受け付ける仕組みなどを展開しているが、こうしたサービスの上に技術やインフラを構築する取り組みを進めれば、金融サービス分野でより大きな勢力となる。同社はまた、ハードウエアのサブスクリプション(定額制)サービスやアップルペイの取引での「バイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)」と呼ばれる後払い式決済機能にも取り組んでいるとブルームバーグは先に報じている。

  関係者によると、新たな取り組みは内部で「ブレークアウト」と称され、既存の金融システムから脱却する考えを明確にしたものだという。アップルの担当者は計画についてコメントを控えた。

Apple Holds Unveiling Event For Media And Entertainment Services
金融サービスについて2019年のイベントで話したアップル幹部のジェニファー・ベイリー氏
Photographer: David Paul Morris/ Bloomberg

  アップル・カードは現在、取引詳細を銀行に送り承認を求めるプロセスを監督する主要な処理業者にコアカードを起用。融資や一部顧客サービス業務、信用調査などその他の部分はゴールドマンに依存している。これらのパートナーは既存のプロダクトについては提携を続ける可能性が高い。

  金融サービスはアイフォーンのユーザー定着を助け金利収入や取引手数料を生み出しているだけに、同社はそうしたプロセスの支配力を強め、新しいオプションをより早く導入し増収につなげたい意向とみられる。また、サービスを将来的にさらに多くの国に拡大することにもつながり得る。

  アップル・ペイは現在、70カ国余りで利用できるが、P2P決済やアップル・カード、アップル・キャッシュ・カードなどのサービスはまだ米国限定。コアカードなどのパートナー企業が米国に重点を置いていることがアップルの成長余力を制限している。

原題:Apple Working to Bring More Financial Services In-House (2)(抜粋)

(4段落以降に関係者の話などを追加して更新します)
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