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プーチン氏の戦争は習氏の台湾巡るリハーサル-ESG投資のコワル氏

  • 中国国家主席が行動を決断すれば、リスクはロシアの比ではない
  • ESG投資家はロシアに資金を投じるべきではない

ロシアのウクライナ侵攻とそれに伴う国際社会による制裁措置は、台湾を奪取したいと考えている中国にとって本番前のリハーサルかもしれないと米ゼビン・アセット・マネジメントのソニア・コワル社長はみている。

  コワル氏によれば、資本主義を「社会主義に向かう道の休憩所」と見なしている中国政府が今一段と強めているのが「束縛のない資本主義」の抑制だ。「懸念は今後さらにリスクが高まることだ。中国政府は誰にも遠慮していない」と同氏は言う。ボストンに本社を置くゼビンは1990年代後半に社会的責任投資のパイオニア、ロバート・ゼビン氏によって設立された。  

  コワル氏(44)が警戒しているのは、ロシアのプーチン大統領による一方的なウクライナ攻撃を受け、中国の習近平国家主席が台湾に関する行動について検討する可能性だ。もし習主席が行動を決断すれば、金融市場のリスクはウクライナでの戦争を大きく上回ると予想。台湾を自国の一部と見なす中国への外国からの投資は対ロシア投資の比ではないからだ。 

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ソニア・コワル氏
Source:Zevin Asset Management

  ベンチマークとなっている複数の新興市場指数に占める中国の割合は約30%。ウクラナ侵攻前のロシアは5%未満だった。ブルームバーグの集計データによると、ESG(環境・社会・企業統治)ファンドは中国資産に少なくとも2900億ドル(約36兆円)を割り当ており、戦争前のロシア資産向けの約15倍だ。

  ゼビンの運用資産は2月末時点で7億2000万ドル。コワル氏は中国企業2社の持ち分を売却するかどうかまだ決めていないことを明らかにしたが、2社の社名は挙げなかった。

  約15年前にサステナビリティー投資の仕事を始め、2009年にゼビンに入社したコワル氏の祖父母はソ連時代のウクライナ難民だ。ESG投資家はロシアに資金を投じるべきではないと主張する同氏は、ロシアの08年のジョージア(旧グルジア)侵攻と14年のクリミア併合はロシアへの投資を避けなければならないことをはっきりと示していると語る。

  スマートフォンからブルドーザーに至る世界のサプライチェーンに深く組み込まれている中国については、ずっと大きな危うさをはらむと説明。投資家がこうしたサプライチェーンへのエクスポージャーを完全になくすことは「ほぼ不可能」だとしている。

原題:ESG Veteran Sees Putin’s War as Template for Xi to Grab Taiwan (抜粋)

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