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米商務省、ソーラー発電関連の輸入関税調査へ-業界揺るがす可能性

  • 米パネルメーカー、アジア勢が関税を回避していると主張
  • アジアから輸入される安い太陽光パネルに頼る米事業者にはマイナス

米商務省は28日、中国の太陽光発電装置メーカーが米国に完成品を出荷する前に他のアジア諸国に部品を送り製品を組み立てていることについて、これが関税逃れに相当するか調査を始めると発表した。

  同省の声明によれば、カリフォルニア州のソーラーパネルメーカー、オーキシン・ソーラーの要請に基づく今回の調査は1年程度を要し、輸入関税の強化につながる可能性がある。

  オーキシンは2月に調査を要請。中国から送られる部品を使うマレーシアとベトナム、タイ、カンボジアの製造業者が関税を回避していると主張。米クリーン電力協会(ACP)によれば、これら4カ国は米国向けモジュール供給の最大80%を占めている。

  今回の調査はアジアで製造される太陽光パネルに大きく依存している米国のソーラーセクターを揺るがす可能性がある。太陽光発電所を建設する各社は、調査開始で価格が上昇し、輸入業者に遡及(そきゅう)的に関税が課される可能性があると警告。米国でクリーンエネルギーの利用拡大ペースが鈍る恐れもあり、バイデン大統領が目指す2035年までの電力部門からの二酸化炭素排出ゼロという目標の達成も脅かされ得る。

  ACPのヘザー・ジチャル最高経営責任者(CEO)は「商務省によるこの日の決定はバイデン政権が言うソーラーエネルギー支援が美辞麗句にすぎないことを示している」と批判。「クリーンエネルギーの未来へのコミットメントが本当であるなら、政権はこの決定を即時に覆すだろう」とコメントした。

  今回の動きは米国内で太陽光発電装置を製造している数社に恩恵を与える可能性はあるが、アジアから輸入される安い太陽光パネルに頼る米事業者にとってはマイナスだ。

  米政府は2012年、当時のオバマ政権下で中国政府が支援している企業が標準的な価格を大きく下回る水準で製品を販売しているとして、中国からのソーラーセル・モジュールに関税を賦課。その後すぐに関税の対象とならない東南アジアでソーラーセル・パネル工場が急増した。

原題:U.S. to Probe If Asian Factories Are Evading Solar Tariffs (2) (抜粋)

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