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パナソニックが大規模な米電池工場検討、オクラホマ州など候補

  • 新工場は、コスト低減と航続距離延長につながる「4680」を生産
  • 国内では和歌山工場で23年度中にも新型電池の量産など開始へ

パナソニックは、米テスラなど電気自動車メーカー(EV)向けの次世代リチウムイオン電池の生産工場を、早ければ2024年にも米国内に立ち上げようと検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  オクラホマ州を含む複数が検討されている新工場の建設は数十億ドル規模となる可能性がある。情報が非公開であることを理由に複数の関係者が匿名で語った。

  計画は初期段階だが、実現すれば同社にとって大きな一歩となる。これまではテスラの強い電池需要にもかかわらず、韓国のLGエナジーソリューションや中国の寧徳時代新能源科技(CATL)といったライバルに比べて規模の拡大は遅れていた。

  同社の新工場では、より大きくてパワフルな新開発のバッテリーセル「4680」が生産される予定だが、顧客の要望次第でほかの電池の生産ラインも加わる可能性があるという。

  容量の大きな「4680」は航続距離の延長につながる上、生産時にセルや関連部品を少なくできる。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、この技術を2万5000ドルの販売価格を実現する鍵だと述べている。パナソニックは、「4680」の生産設備を和歌山工場(和歌山県紀の川市)に設置し、23年度中に生産性の検証や量産を開始する予定を発表した。

  米オクラホマ州メイズ郡で企業誘致の提案が委員会で検討されていることが今月開示された文書で明らかになった。具体的な社名には触れていない。

  事情に詳しいある関係者は、米国工場建設の時期や費用の概算は、今後数カ月で始まる和歌山工場での4680の生産ライン建設で得られる経験などを踏まえて変更される可能があると述べた。またパナソニックは土地や人件費、州の補助金の有無に基づいて建設候補地を検討していると、同関係者は話した。

  同社広報は14日、米国に新しい電池工場を建設する計画は発表していないと述べた。パナソニックエナジー社の只信一生社長は8日のインタビューで、新工場については何も決まっていないと語った。候補地は、特定の地域の経済性を基に判断されると述べるにとどめ、当面は和歌山工場での基盤作りに専念すると付け加えた。

パナソニックの新型電池の性能、テスラが求める水準に-エナジー社長

  パナソニックとテスラは、ネバダ州リノの郊外で巨大なリチウムイオン電池工場を共同で運営している。テスラは電池を自社生産する予定だが、パナソニックにも生産を開始するよう要請している。パナソニックはテスラ以外のメーカーにも電池を供給する意向だ。一方、事情に詳しい関係者は、パナソニックの新工場にテスラが出資する可能性は低いと話した。

原題:Panasonic Is Scouting U.S. Sites for New Battery Factory by 2024(抜粋)

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