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困難乗り越えてきたETF、ついに危機に直面-ウクライナ侵攻で

  • 全世界のロシア株ETF取引が現在停止あるいは近く停止に
  • ETFは混乱時に流動性と価格発見の機会を提供することが多い

ギリシャの債務危機や新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)など市場にとって非常に厳しい時でも上場投資信託(ETF)業界はいつも通り運営されてきた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻ではついに取引不能な事態に直面している。

  東京証券取引所上場のETF「NEXT FUNDS ロシア株式指数・RTS連動型上場投信」の売買停止に関する9日の発表は、全世界のロシア株ETFの取引が現在停止あるいは近く停止されることを意味する。こうした売買停止はアラブの春や新型コロナ禍といった重大事でも決して起こらなかった。

JPX:「NEXT FUNDSロシア株式指数・RTS連動型上場投信」を売買停止へ

  投資家はファンドを構成する資産の取引ができなくなる混乱時、流動性確保と価格発見の両面でこうした商品に目を向ける。しかし、ウクライナ侵攻による金融市場への影響が極端に大きいため、もはやETF運用会社は取引不能なものを取引可能にはできないようだ。

  モーニングスターのETF調査グローバルディレクター、ベン・ジョンソン氏は「ETF時代に経験したことのない異例の事態だ」とした上で、「限界とは何かを学ぶエピソードだ」と語った。

 

Gap between EGPT's price and NAV grew when Egypt exchange closed
 
 

  対ロシア制裁と、国内市場閉鎖と資本統制を含む同国自体の対応を受け、ETFが保有するロシア株は取引できない。アラブの春でエジプト市場が2カ月近く閉まるといった過去の同様の事例では、取引所が最終的に再開するとの期待からETF売買は続けられた。しかし、今回のロシアのケースでは、たとえモスクワ市場が再開しても、制限措置によってETFはロシアの資産を売買できないことを意味する。

  デファイアンスETFのシルビア・ヤブロンスキー最高経営責任者(CEO)は「特別で前例がないと思われる状況は存在し、今回がそれだ」と語った。

ETF in Tokyo has seens volumes jump in wake of invasion
 
 
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