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パナソニックの新型電池の性能、テスラが求める水準に-エナジー社長

  • テスラは新型電池「4680」搭載車の出荷を今月末までに始める方針
  • パナソニックは今年度中に量産開始、韓国LGも開発との報道も

パナソニックエナジー社の只信一生社長は、新たに開発した電気自動車(EV)向けの新型リチウムイオン電池「4680」について、同電池を考案し、主要な顧客になるとみられる米EVメーカー、テスラが求める水準に達しているとの考えを明らかにした。今後成長が期待される同電池の市場で先頭を走る決意だ。

  只信社長は8日のインタビューで、4680の「基本性能に関しては、彼らの求めるレベルに入っている」と手応えを感じているとし、今後量産が成り立つかどうかの見極めに向けて「目線は大体合ってきている」と述べた。

Panasonic 4680 battery
EV向けの新型リチウムイオン電池「4680」
Photographer: Yuki Furukawa/Bloomberg

  4680の供給先についてはテスラ以外との自動車メーカーとも話をしているというが、「今一番腹を割って話しているのはテスラで間違いない」とした。

  4680は直径46ミリメートル、長さ80ミリメートルの円筒形電池で、EV生産の低コスト化と航続距離のバランスの最適化を目指すテスラが考案した。電池を大型化することで1本当たりの電池容量を従来製品の5倍に高めることができ、工数の削減にもつなげられる。

  パナソニックは2023年度中に和歌山工場(和歌山県紀の川市)で生産性の検証や量産を始める。一方、テスラは4680を搭載した車を今月末までに出荷開始する方針を明らかにしている。ロイター通信は韓国LGエネルギーソリューションも4680を開発していると報じた

業界全体で環境負荷低減

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パナソニックエナジー社・只信社長
Source: Panasonic Corp.

  只信社長は4680開発に取り組む他社は「コンペティターであり、コクリエイター(共創者)でもある」との認識を示し、切磋琢磨することでイノベーションを起こし、業界全体で環境負荷低減にもつなげたいとしている。「先行して作ったのに負けたら世の中に貢献してない」といい、4680市場で首位に立つことを目指す。

  ウクライナ情勢を巡ってニッケル価格が高騰していることについては、現時点では調達に支障が出ていないものの、今後の情勢を注視していく考えを示した。長期的には「希少金属を使わなくても同じ特性が出せるような技術」を開発する重要性も強調した。

  パナソニックは4月、持ち株会社制に移行し、社名をパナソニックホールディングスに変更する。エナジー社は車載電池のほか、IoTやインフラ向け電池、乾電池なども手掛ける。

  只信社長は「一次電池(乾電池)から車載まで総合的な提案ができる」強みを生かして社会貢献に注力していく考えも示した。

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