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永遠に戻らない恐れ、ロシアのリース航空機1.2兆円-ABS市場動揺も

  • 500機余りのうち、回収に成功したのはわずか二十数機にすぎない
  • カーライルのABSはロシアやウクライナのエクスポージャー際立つ

ロシアの航空各社は新たに出現した「鉄のカーテン」の背後で、ウクライナ侵攻への欧米諸国の制裁の下で求められる航空機の返却に抵抗しており、欧州のエアバスや米ボーイング製の数百機がリース会社に戻らない恐れがある。

  バルキリーBTOアビエーションの法務顧問ディーン・ガーバー氏によれば、手だてがほぼ尽きる中で、ロシアの航空各社にリースされた500機余りのうち、外国のリース会社が回収に成功したのはわずか二十数機にすぎない。航空業界専門の分析会社Ishkaによると、未回収の航空機の市場価格は合計約103億ドル(約1兆2000億円)に上る。

  欧州連合(EU)の制裁の下で、日本のSMBCアビエーションキャピタルを含むリース各社の回収期限は、厳密には28日までに設定されているが、アエロフロート・ロシア航空などロシアの航空会社はリース航空機の大部分をオーナーの手が届かない国内に既に集結させているという。

  100億ドル相当の航空機資産を巡る現状は、これらリース債権を証券化した資産担保証券(ABS)の市場も動揺させつつある。

  カーライル・アビエーションのABS2本は、ロシアないしウクライナに関係するリース料支払額が全体の44%と37%を占め、エクスポージャーの大きさが際立つ。クロール・ボンド・レーティングスは、カーライルのABSを含む9本(合計約29億ドル相当)の格付けを引き下げるかどうか見直しを行っている。

 

General Views Of Russia's Kaliningrad Enclave
アエロフロート・ロシア航空の旅客機(モスクワ)
Photographer: Andrey Rudakov/Bloomberg

 

原題:Owners Outfoxed as Russia Absconds With $10 Billion of Jets (1)Russia Roils Plane-Backed Bonds by Keeping $10 Billion of Jets

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