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ZHD、ウェブ3拡大でソフトバンクGやネイバーと協業-買収も

更新日時
  • 「M&Aも辞さない」と川辺社長、今春からNFT売買を開始
  • ペイペイは9000万人ユーザーの獲得目指す、非上場維持も選択肢

Zホールディングス(ZHD)の川辺健太郎社長は、ブロックチェーン技術を使った次世代の分散型ネットワーク「Web3(ウェブ3)」ビジネスの拡大に向け、同社を傘下に置くソフトバンクグループや韓国のインターネット大手ネイバーと協業していく考えだ。

  川辺氏はブルームバーグのインタビューで、「ウェブ3の世界は全く新しい人生を過ごす環境になる可能性がある。成長が著しく、取りこぼさないようにしていきたい」と述べ、「一気に広げるために、M&A(企業の合併・買収)も辞さない」と積極的に投資する方針を明らかにした。

SoftBank's Z Holdings and Line Corp. Announce Strategies On Its Merger
Zホールディングスの川辺社長
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ソフトバンクGはビジョン・ファンドを通じ非代替性トークン(NFT)やメタバース(仮想空間)ゲーム関連の企業に出資し、ネイバーはメタバースアプリの「ゼペット」を運営している。ウェブ3を巡っては、同分野で先行するオーストラリアのアニモカブランズが日本に進出したほか、楽天グループも2月にスポーツや音楽、アニメのNFTを売買する電子市場を立ち上げるなど日本でも競争が始まっている。

  川辺氏は、ZHDがソフトバンクGやネイバーと行う連絡会議ではウェブ3に関連する話題が増えてきていると説明。今後は「世界の第三極」になるようグループ総掛かりで取り組む姿勢を示した。

  10日の日本株市場でZHDの株価は一時前日比7.8%高の536.7円と急伸し、昨年11月4日(8.8%)以来の上昇率となった。ソフトバンクG株も一時4.5%高、韓国市場ではネイバー株が9.4%高まで上げた。

ZHD株の直近の推移
 
 

世界180カ国でNFT取引サービス

  ZHD傘下のLINEは今春、日本と世界180カ国でNFTを取引できるマーケットプレイスサービスを開始する。川辺氏と共にZHDの共同経営責任者(Co-CEO)を務めるLINEの出沢剛社長がインタビューで明らかにした。ただし、戦時下のロシアとウクライナでサービスを提供するか否かなど詳細は未定としている。

  川辺氏は、これまでウェブ3における「新しい変化はGAFA(グーグル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アップル)などが生み出していたと思うが、われわれ自身が見いだしていきたい」と語った。

ペイペイユーザーは倍増狙う

  また、2018年にサービスを開始した電子決済のペイペイについて川辺氏は、ユーザー数を現在の4500万人から9000万人に倍増させたい意向を示した。目先はユーザー獲得費用が先行するものの、「数年以内には黒字にしていきたい」という。株式上場の可能性については「上場するもよし、意味がないのであれば、今のまま続けていくもよし、非常に柔軟に考えている」と話した。

  ペイペイの出資比率はソフトバンクGが50%、ソフトバンクとZHD傘下のヤフーがそれぞれ25%。ペイペイ上場の可能性を巡ってはこれまで、ソフトバンクの宮川潤一社長が2月の決算説明会で、「正直狙っている」と前向きな姿勢を見せ、規模拡大に向け「もうひと暴れしたい」と語っていた。

  このほか川辺氏は、社員の報酬について「パフォーマンスが出ている社員はどんどん賃上げしたいと思っている」と述べ、人材投資に積極的な姿勢を示した。ヤフーは4月から社員が住む場所の制限を撤廃し、飛行機での通勤も認める。

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