米雇用者数、予想上回る67.8万人増に加速-賃金の伸びは減速
Reade Pickert-
失業率は3.8%に低下-あらゆる人種グループで広範に下げる
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FOMCは今月の利上げ方針を維持する可能性高い

A "Now Hiring" sign outside a Home Depot store in New York, U.S., on Thursday, Feb. 17, 2022.
Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg米雇用者数は2月に大きく増加した。米金融当局は今月の利上げ開始方針を維持する公算が大きい。一方で、賃金の伸びは減速。労働市場の堅調ぶりが示された半面、強いインフレ圧力がやや落ち着いたことも示唆された。
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米連邦公開市場委員会(FOMC)による3月利上げは今回の雇用統計発表前から既定路線だったが、実際の数字は労働市場が極めて強いとする最近の金融当局者の判断を裏づけるものだ。急速な景気の持ち直しを背景に、雇用者数の伸びは昨年5月以降、毎月40万人超となった。
求人情報サイト、インディードの経済調査ディレクター、ニック・バンカー氏は「回復が現在のペースを維持できれば、労働市場の健全性を示す複数の主要指標が今夏にはコロナ禍前の水準に達するだろう」とリポートで分析した。
平均時給は前月比ほぼ横ばい。前年同月比では5.1%増と、前月から伸びが鈍化した。週平均労働時間は34.7時間に増えた。
パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「こうした低い数字は、労働供給の改善が続けば、賃金の急速な伸びは必ずも続かないということを改めて留意させる役割を果たす」とリポートで指摘した。

労働参加率は62.3%に小幅上昇。25-54歳の同参加率は2020年3月以来の高水準となった。ただし、育児関連の問題や早期退職などの要因で米労働力人口は減少している。コロナ禍前の全体の同参加率は現行水準より約1ポイント高かった。
2月は外食やヘルスケアなど、コロナ禍の影響を最も大きく受けてきたセクターの一部で雇用が堅調に伸びた。専門職・ビジネスサービスでも増加。建設業の雇用は昨年3月以来の大幅増となった。
失業率は全ての人種グループで幅広く低下した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:
U.S. Job Gains Accelerate While Wage Growth Slows Sharply(抜粋)