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投資マネーの現金需要が急増、ロシア制裁の影響見極め守りの姿勢

  • MMFは2月23日終了週に1カ月ぶりの資金純流入
  • ネガティブなセンチメントが広がっているサイン-ローランド氏

ロシアによるウクライナ侵攻で世界の市場は大荒れとなり、リスク資産需要が落ち込む状況で、投資マネーがキャッシュ(現金)に殺到している。

  米投資信託協会(ICI)のデータによれば、ロシア制裁の議論が高まる中、2月23日終了週に米国のマネーマーケット・ファンド(MMF)には50億ドル(約5700億円)が流入。週間では1カ月ぶりに資金フローが純増となった。現金と同等の金融商品でも同様の減少が見られる。超短期債を保有する上場投資信託(ETF)には先週、実質ベースで20億ドルの新規注文があったことがブルームバーグのデータに示された。

  ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのエミリー・ローランド共同最高投資責任者(CIO)は「ネガティブなセンチメントが多く広がっているサインだ」と述べ、「今のところ、多くの強気派を見つけるのは難しい」と語った。

  ロシアに対する広範囲に及ぶ金融制裁を受け、世界的な景気回復が抑制されかねないとの懸念から、多くの投資家は株式やハイイールド社債を売却している。全米アクティブ投資マネジャーズ協会(NAAIM)によると、マネーマネジャーの株式エクスポージャーは先週44%に減少し、2020年春以来見られなかった水準に低下した。チャールズ・シュワブの最近のリテール投資家調査では、過去3カ月にキャッシュに資金を移したとの回答は30%に上った。

U.S. money-market funds see first inflow in a month
 
 

  ロシアによるウクライナ侵攻の前からウォール街は既に、長引く高インフレと利上げに向かう米金融政策の二重苦に向き合っていた。S&P500種株価指数は2月28日に一時1.6%下落し、最高値からは約9%安に沈んだ。CBOEボラティリティー指数(VIX)やセーフヘイブン(安全な避難先)資産とされる金の価格は上昇した一方、西側諸国の制裁に対抗措置を打ち出したロシアの通貨と債券は急落した。

  ナショナル・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は電話取材に対し、「地政学的な不確実性が圧倒的になる状況ではいつも、守りの形態のうち生来の本能的な行動の1つは現金水準の引き上げだ」と指摘。暗い時期にはディフェンシブセクターがアウトパフォームし、貴金属が上昇、現金水準が高まる傾向があると述べた。 

原題:

Demand for Cash Jumps From Fund Managers Stressed by Russia (2)(抜粋)

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