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トヨタの取引先にサイバー攻撃、国内全工場できょうの稼働を停止

更新日時
  • 小島プレスのサーバーがウイルス感染、脅迫文も-1日1.3万台減産
  • トヨタはコロナ禍や半導体不足で減産、挽回生産に冷や水の可能性も

トヨタ自動車は国内にある全14工場28ラインで1日の稼働を停止した。取引先の部品メーカーである小島プレス工業(愛知県豊田市)でシステム障害があった影響としている。小島プレスは一部のサーバーでウイルス感染を確認し、サイバー攻撃を受けた可能性があるとして復旧を急いでいる。

Toyota Motor Dealers Ahead of Japan Vehicle Production Number Announcement
トヨタの販売ディーラーの看板(都内、1月28日)
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  樹脂部品などを手掛ける小島プレスは1日、2月26日午後9時以降に社内のサーバーに障害の発生を確認。再起動して確認したところ、一部でウイルス感染を確認したことを明らかにした。脅迫メッセージの存在も確認したため、関係省庁に報告して警察にも相談しているという。

  27日以降、さらなる攻撃の予防のため外部とのネットワークを遮断。その後、生産活動に関するシステム稼働の可否を確認した上で一部復旧して28日の日中は計画通り稼働を継続したが対応が困難と判断して取引先に連絡したとしている。

  同社秘書広報課の鈴木大輔氏は28日夜の取材で、ネットワークを元に戻して問題がないか検証をしている段階でめどは立っていないとしながらも、2日以降速やかに復旧にこぎつけたいとしていた。  

  トヨタ広報担当の橋本史織氏は28日、稼働停止の理由について小島プレスで発生したシステム障害のためと電話取材に述べた。2日以降の稼働についてはまだ決まっていないと話した。1日の停止に伴う減産台数は約1万3000台だという。

  萩生田光一経済産業相は1日の会見で、一連の動きについて事実関係の把握に努めると述べた。

  トヨタによると、今回発表した停止対象には同社子会社のダイハツ工業の京都工場のほか、トヨタ車の生産を受託する日野自動車の羽村工場第1・2ラインが含まれている。ダイハツ広報の井上和樹氏によると、京都工場の停止に伴う影響台数は数百台。

  日野自の発表によると、トラックを生産する羽村工場第2ラインと古河工場も仕入れ先のシステム障害のため1日は稼働停止している。

  トヨタは昨年夏以降、新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足で減産を余儀なくされ、今月9日に今期(2022年3月期)の生産台数見通しを従来計画から50万台引き下げ850万台としていた。

  同見通しでは3月の生産計画台数は95万台程度でトヨタとしては今後挽回生産に力を入れる予定だった。14日時点の発表では3月の稼働停止予定の工場は2工場3ラインにとどまり、1日は通常稼働の予定だった。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生アナリストはこのようなことが「このタイミングで起こると正直思っていなかった」とコメント。最近の自動車業界では部品不足ばかりが注目されていたが、サイバー攻撃はそういう意味で常に警戒しなければならない、重大なリスクだと述べた。

(小島プレスの発表内容や経産相のコメントなどを追加して更新します)
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