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英AVI、経営不振のマレリに東京ラヂエタ株売却迫る-株価急騰

更新日時
  • マレリは東ラヂエタからの搾取をやめ解放すべきだ-AVIのCEO
  • 昨年の株主総会では55億円のマレリへの預け金回収など4議案を提案

米投資ファンドKKR傘下で事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)申請を調整中の自動車部品メーカー、マレリホールディングスを巡り、同社の上場子会社である東京ラヂエーター製造の大株主が、株式売却によるマレリとの経営分離を主張していることが分かった。

  物言う株主として知られる英アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)のジョー・バウエルンフロイント最高経営責任者(CEO)はブルームバーグの取材に対し、「上場子会社と親会社という現在の構造は持続可能性が低く、東ラヂエタとその少数株主の利益にかなうものではないことが明らかだ」と主張。東ラヂエタの株式を企業価値を高められる新たなスポンサーに売却するアドバイザー選任などの行動を取るべきだと述べた。

  マレリは主要取引先の日産自動車の業績低迷や新型コロナウイルス禍による海外メーカーの生産低迷で業績が悪化し、早ければ3月初旬にもADRを申請する方向で調整している。この報道などを受け、マレリ子会社の東ラヂエタの株価も下落傾向が鮮明になっていた。

  AVIの主張が伝わった25日午後の取引で、東ラヂエタ株は一時前日比6.3%高の537円まで急騰。昨年6月2日(6.6%高)以来、約9カ月ぶりの日中上昇率を記録した。

Marelli Headquarters As The Company in Talks With Lenders on Debt Reorganization
マレリの本社(さいたま市)
Photographer: Yuji Okada/Bloomberg

  ブルームバーグのデータによると、AVIは東ラヂエタの5.23%の株式を保有し、マレリ(40.07%)に次ぐ2位株主。

  AVIは2021年6月の東ラヂエタの定時株主総会で株主提案を行い、マレリへの約55億円の預け金が不透明で巨額だと批判。その大半を原資として株主に1株当たり370円の特別配当を実施する案など4議案を提出したが、いずれも否決された。

  バウエルンフロイント氏は「マレリは東ラヂエタからの搾取をやめ、現在の隷属関係から解放するべきだ」と述べ、マレリの財務悪化を踏まえ、預け金の即刻回収を主張。預け金については、総会後に最新の状況を教えてほしいと要請したが、公開情報以外の詳細は得られていないとしている。

  東ラヂエタの広報担当者はコメントを控えた。マレリの広報担当に連絡を試みたが、コメントは得られていない。

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(東ラヂエタの株価動向を追加して更新します)
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