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プーチン氏、ウクライナ親ロシア2地域を国家承認へ-大統領府

更新日時
  • 米ロ首脳会談「原則」合意と米仏、「具体的計画ない」とロシア
  • プーチン氏、21日中に国民向けテレビ演説を予定-タス通信

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部の親ロシア分離主義勢力が実効支配する2地域を独立国家として正式に承認する予定だと、大統領府が発表した。この承認は西側諸国が仲介する和平交渉を台無しにし、緊張をいっそう高める公算が大きい。大統領府によると、プーチン氏はショルツ独首相、マクロン仏大統領にそれぞれ決定を伝え、独仏両首脳は遺憾の意を表明したという。

  国営タス通信はプーチン氏が21日に国民向けにテレビ演説する予定だと報道。時間については明らかにしていない。

  プーチン氏はこの問題を話し合う安全保障会議を開催した。ロシアはウクライナ侵攻を依然否定しているものの、国境付近の大規模な軍事展開を維持し、懸念は続いている。ロシア軍は国境を侵犯したウクライナの「工作員」5人と装甲兵員輸送車2台を破壊したと発表したが、ウクライナはロシア側の主張を否定した。

  外交的な努力も続いているが、 ロシア大統領府はプーチン大統領とバイデン米大統領の首脳会談について「具体的な計画はない」とし、フランスが先に発表していた会談の実現に疑問符がついた。フランスのルドリアン外相はロシアのラブロフ外相と電話会談し、25日にパリで直接会談することを提案した。

米国、ロシアがウクライナ複数都市を攻撃する恐れと警告-関係者

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安全保障会議の議長を務めるプーチン大統領(21日、モスクワ)
Photographer:Alexey Nikolsky/Sputnik/AFP/Getty Images

  ウクライナ情勢を巡る主な動きは以下の通り。

ロシア、ドンバス親ロシア地域の国家承認を21日に議論

  国家安全保障会議を招集したロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部で親ロシア派分離主義勢力が実効支配する2つの地域を正式に独立国家として承認するかどうかについて同会議で議論すると、テレビ放送で表明した。

  この2つ、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」はプーチン氏に対し、ウクライナからの独立承認とロシアとの防衛協定締結を求めていたという。

米ロ首脳会談で生まれ得る成果を西側は言明すべきだ-ロシア外相

  欧州の安全保障やウクライナを巡る危機を米国との首脳会談で議論するという考えにロシアは反対しないが、プーチン大統領は20日にマクロン仏大統領に対し、会談実現に合意する前に会談でどのような成果が生まれ得るのか理解する必要があると伝えたと、ラブロフ外相が記者団に語った。

  「フランスとロシアの首脳は、米ロ首脳会談を提案している西側諸国が会談で見込まれ得る成果を提示すべきだとの点で一致した。われわれはそれを待っている」と同外相は述べた。

ロシア、国境での衝突でウクライナ兵5人殺害と主張-IFX

  インタファクス通信がロシア南部軍管区の発表として報じたところによると、ロシア軍は同国国境を侵犯しようとしたウクライナの「工作員」5人を殺害し、装甲兵員輸送車2台を破壊した。

  ウクライナのクレバ外相は「工作員」が送られたとのロシアの主張を否定した。

ドネツクの親ロシア勢力、ロシアに軍事支援呼び掛け-IFX

  ウクライナ東部ドンバス地方ドネツクの親ロシア派分離主義勢力は、ロシアに軍事、金融、精神的な支援を求めている。同地方を実効支配する「ドネツク人民共和国」人民軍の責任者、エドゥアルド・バスーリン氏の発言としてインタファクス通信が報じた。

  ロシア議会はプーチン大統領に対し、ドンバス地方の親ロ政権を正式に国家承認するよう主張。西側諸国はこの動きがとられれば和平のプロセスが水の泡になると反対している。

ショルツ独首相、プーチン大統領と21日中に電話会談

  ドイツのショルツ首相はロシアのプーチン大統領と21日中に電話会談する。同首相のヘベシュトライト報道官は定例記者会見で、「会談が行われる限りは、ないよりも前向きな兆しだ」と説明した。

ロシア、米ロ首脳会談実現に慎重な姿勢

  ロシア大統領府は米ロ首脳会談について、「具体的な計画はない」との認識を示した。ペスコフ報道官は会談の可能性を否定しなかったが、「時期尚早」だと語った。プーチン大統領が21日に安全保障会議の特別会合を開催することも明らかにしたが、議題に関してはコメントを控えた。安全保障会議の開催は不定期で、重要な政策問題が議論されることが多い。

ウクライナ軍、20日の分離派停戦合意違反80件と発表

  ウクライナ軍の声明によると、ドンバス地方では20日、ロシアが支援する分離派による停戦合意違反が80件に及んだ。19日は139件、1月から2月16日までの1日平均は5件だった。

  ウクライナの兵士1人が榴散弾(りゅうさんだん)で負傷。ミンスク合意で禁止された152ミリ砲などの武器が使用された。21日に入り8件の停戦違反があったが、負傷者は出ていない。

ドンバスの親ロシア派、21日午前も爆撃継続と主張

  ウクライナ東部ドンバス地域の分離独立を目指す親ロシア派は、ウクライナ軍からの爆撃が21日午前も継続したと主張している。親ロシア派が「テレグラム」を通じて伝えた。

  ドネツクの親ロシア派は20日夜から21日午前にかけての攻撃により、戦闘員1人と民間人1人が死亡したほか、戦闘員1人が重傷を負ったと主張。ただ、これらの報告についてすぐには確認できなかった。

Key Areas of Ukraine

米ロ、バイデン・プーチン会談の提案を受け入れ

  フランス大統領府の声明によると、マクロン大統領は「欧州の安全保障と戦略的安定」を協議する米ロ首脳会談を開き、その後に当事者による2回目の首脳会談を行うことを提案。バイデン氏とプーチン氏がこの案を「原則」として受け入れた。

  声明によると、首脳会談の内容についてはブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相が24日に会談する際に準備する。

  ホワイトハウスのサキ報道官もバイデン大統領が会談開催を原則として受け入れたと確認。それまでにロシアによるウクライナ侵攻が起きていないことが条件だとし、「われわれは常に外交の準備ができている」と説明した。

  同報道官はさらに、ウクライナに侵攻した場合はロシアに対し「厳しい結果をもたらす」行動を迅速に取るとした。

  一方、ロシア側からはまだ、プーチン大統領が首脳会談に臨むとの確認がない。

ドンバス停戦の回復を巡る3者協議、21日開催-仏当局者

  ウクライナのドンバス地方における停戦の回復に向け、ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)による3者協議が21日に開催されると、フランス当局者が明らかにした。マクロン仏大統領とロシアのプーチン大統領が20日の会談で合意したという。

ロシアとベラルーシ、合同軍事演習を延長と発表

  ロシアとベラルーシはウクライナの国境付近で実施している合同軍事演習を延長する。ベラルーシ国防省が声明で明らかにしたもので、ウクライナ東部ドンバス地方での緊張が高まっていることを理由に挙げた。

  合同演習は20日に終了の予定だった。ロシアは演習終了後に同国軍部隊がそれぞれの基地に帰還するとしていた。

原題:Kremlin Says Putin Will Recognize Separatists: Ukraine Update、Russia: West Must Say What Putin-Biden Summit Would Result In、Donetsk Separatists Say Need Military Aid From Russia: IFX (1)、Kremlin Cautious on Prospect of Biden-Putin Summit Amid Tensions(抜粋)

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