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米ロ首脳会談で「原則」合意、ウクライナに侵攻しないことが条件

更新日時
  • 双方がフランスの提案受け入れと仏大統領府-ロ側確認はなし
  • 仏ロ首脳、ウクライナ情勢巡る対話継続で合意-IFX報道

バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領は、米ロ首脳会談を行う提案を「原則」として受け入れた。フランス大統領府が20日発表した。ロシアがウクライナに侵攻しないことが開催の条件となる。ホワイトハウスもバイデン大統領が会談開催を原則として受け入れたと発表した。ロシアからは今のところ確認がない。

  ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領はウクライナ情勢を巡り、夜間に二度目の電話会談を行い、対話継続で合意した。インタファクス通信(IFX)がロシア大統領府のペスコフ報道官を引用して報じた。バイデン大統領とプーチン大統領の首脳会談の可能性についてIFXは言及していない。仏ロ外相は近く会談する予定。

  バイデン大統領は20日、ウクライナ国境付近でのロシア軍部隊の増強に関する最新情報を協議するため国家安全保障会議(NSC)を開いた。米国は同盟国に対し、ロシアがウクライナに侵攻した場合は首都キエフだけでなく、複数の都市を標的にする恐れがあると伝えた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ロシア側はウクライナ侵攻の計画はないと繰り返し否定しており、西側の主張はプロパガンダであり「ヒステリー」だと退けている。

米国、ロシアがウクライナ複数都市を攻撃する恐れと警告-関係者

Daily Life in Odessa as Ukraine-Russia Tensions Rise
ウクライナのオデッサで集会に集まった警察官や軍兵士
Photographer: Christopher Occhicone/Bloomberg

  ウクライナ情勢を巡る主な動きは以下の通り。

ウクライナ軍、20日の分離派停戦合意違反80件と発表

  ウクライナ軍の声明によると、ドンバス地方では20日、ロシアが支援する分離派による停戦合意違反が80件に及んだ。19日は139件、1月から2月16日までの1日平均は5件だった。

  ウクライナの兵士1人が榴散弾(りゅうさんだん)で負傷。ミンスク合意で禁止された152ミリ砲などの武器が使用された。21日に入り8件の停戦違反があったが、負傷者は出ていない。

ドンバスの親ロシア派、21日午前も爆撃継続と主張

  ウクライナ東部ドンバス地域の分離独立を目指す親ロシア派は、ウクライナ軍からの爆撃が21日午前も継続したと主張している。親ロシア派が「テレグラム」を通じて伝えた。

  ドネツクの親ロシア派は20日夜から21日午前にかけての攻撃により、戦闘員1人と民間人1人が死亡したほか、戦闘員1人が重傷を負ったと主張。ただ、これらの報告についてすぐには確認できなかった。

米ロ、バイデン・プーチン会談の提案を受け入れ

  フランス大統領府の声明によると、マクロン大統領は「欧州の安全保障と戦略的安定」を協議する米ロ首脳会談を開き、その後に当事者による2回目の首脳会談を行うことを提案。バイデン氏とプーチン氏がこの案を「原則」として受け入れた。

  声明によると、首脳会談の内容についてはブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相が24日に会談する際に準備する。

  ホワイトハウスのサキ報道官もバイデン大統領が会談開催を原則として受け入れたと確認。それまでにロシアによるウクライナ侵攻が起きていないことが条件だとし、「われわれは常に外交の準備ができている」と説明した。

  同報道官はさらに、ウクライナに侵攻した場合はロシアに対し「厳しい結果をもたらす」行動を迅速に取るとした。

  一方、ロシア側からはまだ、プーチン大統領が首脳会談に臨むとの確認がない。

バイデン大統領、国家安全保障会議を開催

  ホワイトハウスの20日の声明によると、バイデン大統領は同日、「ウクライナ国境におけるロシア軍部隊の増強に関する最新の情勢について協議するため」NSCを開いた。詳細は明らかにしていない。

  バイデン氏は18日、プーチン大統領がウクライナ侵攻を決断したと確信していると述べていた。米国の情報に基づいていると説明し、首都キエフへの攻撃が向こう数日以内に行われる恐れがあるとした。

ドンバス停戦の回復を巡る3者協議、21日開催-仏当局者

  ウクライナのドンバス地方における停戦の回復に向け、ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)による3者協議が21日に開催されると、フランス当局者が明らかにした。マクロン仏大統領とロシアのプーチン大統領が20日の会談で合意したという。

バイデン氏はプーチン氏といつでも会談の用意-米国務長官

  ブリンケン米国務長官は、ウクライナ危機での外交努力はなお可能だと指摘。長官は20日にCNNに対し、「戦争回避につながるのであれば、バイデン米大統領はいつでも、どんな形でもロシアのプーチン大統領と関与する用意がある」と語った。

「プーチン氏は決断した」-ハリス米副大統領

  ハリス米副大統領は20日、ウクライナに対するロシアの意図および数日内の侵攻の可能性に関する米国の情報は確かなものだと述べた。

  ハリス氏はミュンヘン安全保障会議で2日間のハイレベル協議に参加。米国への帰途で記者団に対し「プーチン氏は決断した。以上だ」と語った。

ロシアとベラルーシ、合同軍事演習を延長と発表

  ロシアとベラルーシはウクライナの国境付近で実施している合同軍事演習を延長する。ベラルーシ国防省が声明で明らかにしたもので、ウクライナ東部ドンバス地方での緊張が高まっていることを理由に挙げた。

  合同演習は20日に終了の予定だった。ロシアは演習終了後に同国軍部隊がそれぞれの基地に帰還するとしていた。

G7外相、ドンバスで事態が深刻化する恐れを警告

  主要7カ国(G7)外相は19日に独ミュンヘンで会合を開き、ウクライナ東部のドンバス地方を実効支配する親ロシアの分離派による行動が事態を一段と悪化させる恐れがあるとの警告を発した。

  G7外相は共同声明で「偽装作戦が口実に使われ、軍事的な行為がエスカレートする可能性を懸念する」とし、ロシアが影響力を行使して分離派に自制を働き掛けるよう主張した。

プーチン氏が望むもの不明とゼレンスキー大統領

  ゼレンスキー氏はプーチン大統領がウクライナに何を望んでいるのか不明だとして、それがプーチン氏との会談を求めている理由だと述べた。これまでのところプーチン氏は会談を拒否している。

  ミュンヘン安全保障会議での演説でゼレンスキー大統領は、国連安保理の常任理事国にウクライナとドイツ、トルコを含めたサミットを開催し、ウクライナの新たな安全保障について取り組むことを提案した。

ウクライナ外相、ブリュッセルとワシントンを歴訪へ

  ゼレンスキー大統領と共にミュンヘン安保会議に出席しているウクライナのクレバ外相は、欧州連合(EU)外相理事会に参加するため21日にブリュッセルを訪問する。さらに22日にはワシントンを訪れ、ブリンケン国務長官と会談する。

原題:U.S. Agrees to a Biden-Putin Summit in Principle: Ukraine Update(抜粋)

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