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米経済に急ブレーキかけず、利上げを前に金融当局者が相次ぎ慎重論

  • 景気支援策は「慎重に」解除すべきだ-カンザスシティー連銀総裁
  • 漸進的に行う必要があり混乱を招いてはならない-SF連銀総裁

米金融当局者らは利上げ開始を準備するに当たり、米経済を不必要に混乱させたくないと述べ、3月に0.5ポイントの積極的利上げを行う意向はほとんどないことを示した。

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、約40年ぶりの高インフレを抑制するため3月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げに踏み切る用意を表明した。しかし、政策の道筋に関し具体的なガイダンスを示すことは控え、景気支援策は徐々に取り除くべきで、今後の経済指標に対応し機敏な政策運営が必要だと述べるにとどめていた。

Biden's Economic Plan At Risk Of Delays Amid Democratic Rifts
ワシントンのFRB本部
Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

  パウエル議長が踏み込んだ発言を行わなかったことにより、今年は必要に応じ毎会合利上げする可能性が残されたが、議長は今後の政策の道筋について当局者らは心を決めていないとも強調。他の当局者も1月31日にこうした慎重論を示した。

  カンザスシティー連銀のジョージ総裁はエコノミック・クラブ・オブ・インディアナが主催したイベントで、「経済では常に、徐々に進めることが望まれる。予想外の調整で経済を混乱させようとしても誰の利益にもならない」と指摘。「当局は緩和策の解除開始の判断において慎重に行動する必要があると思う」と述べた。同総裁はタカ派色の強い当局者の一人で、今年のFOMCで投票権を持つ。

Hottest in Decades

U.S. headline inflation rate jumped in December by the most since 1982

Source: Bureau of Labor Statistics, Bloomberg survey

  昨年12月のFOMC予測では今年の利上げ回数は3回との見通しが示されたが、パウエル議長の今回の発言以来、投資家の間では年内5回程度となるとの見方が広がっている。

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  ハト派の1人であるサンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、3月にも利上げの可能性はあると述べつつも、当局が後手に回ってはいないとし、新型コロナウイルスの長引くパンデミック(世界的大流行)など経済が直面するリスクに言及。緊急支援策を解除し、自律的成長の軌道に経済を徐々に移行させるに当たっては「データに従い漸進的に行う必要があり、混乱を招いてはならない」とロイター・ブレーキングビューズのインタビューで語った。

  アトランタ連銀のボスティック総裁はヤフー・ファイナンスに対し、年内3回の利上げが自身の予想だと述べ、3月の0.5ポイントの利上げは支持しないと発言。「われわれは特定の道筋を決めてはいない。何が起きているかをデータが教えてくれる」と述べ、物価変動が前月比で晩春ないし初夏までに現在の高水準から緩和された場合、金利見通しを調整する必要がないかもしれないと付け加えた。

  リッチモンド連銀のバーキン総裁はCNBCとのインタビューで、金融引き締めのペースは事前に設定されたコースにはないとのメッセージを堅持する慎重姿勢を示した。

原題:

Fed Officials Stress Not Jamming Brakes on Economy as Hikes Loom(抜粋)

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