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ECB正常化ならFRB上回る影響か、円は今年118円も-JPモルガン

  • ユーロ圏債券市場から15年以降数千億ユーロが流出した流れが反転も
  • 今年4回の米利上げを予想し、10年国債利回りが2.3%試すと見込む

欧州中央銀行(ECB)が米連邦準備制度に続き、2023年に金融政策の正常化に向けた準備に着手すれば、ユーロ圏の債券市場から15年以降に数千億ユーロが流出した流れが反転し、ユーロ相場を押し上げると考えられる。

  JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル債券・為替・商品(FICC)グループの為替担当最高投資責任者(CIO)で、市場のベテランとして20年経験を持つロジャー・ハラム氏は「23年にECBの政策正常化を市場が真剣に受け止められるようになれば、米連邦準備制度が行う利上げのいかなる追加分より影響力が大きいと思う」と主張した。

  短期金融市場は、ECBが9月までに過去10年余りで最初の利上げに動き、中銀預金金利を10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げてマイナス0.4%とした後、来年末までに0%に戻す流れを織り込む。

  ユーロ圏の物価上昇率が高止まりする状況で、ハラム氏はECBが今年12月に資産購入を終了する可能性を想定し、ユーロの対ドル相場が1ユーロ=1.13ドルの水準を割り込んだ段階で、ユーロのポジションを徐々に積み上げる機会をうかがっている。

Euro has struggled for traction as rate differentials favor dollar
 
 

  一方同氏によれば、米連邦準備制度のコミュニケーションは、最初の利上げが3月との見通しと一致し、6月と9月、12月に追加利上げが決定される公算が最も大きい。

  買い入れ資産の償還に伴い再投資を停止する量的引き締め(QT)は年内、早ければ6月の連邦公開市場委員会(FOMC)後にも発表されるとみており、米国の10年国債利回りは年央までに1.875-2.375%に上昇すると見込む。

  ハラム氏は円相場については、日本の「大学ファンド」関連の可能性がある外貨建て資産への投資配分フローが、年初の動きに影響したかもしれないと分析。米国債利回りの上昇バイアスに伴い、JPモルガンは円にやや弱気であり、これらのフローが持続すればドル・円はさらに上昇し、場合によっては1ドル=118円到達もあり得ると予想している。

原題:ECB Policy Risks Being More Potent Than Fed, JPMorgan Asset Says(抜粋)

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