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トヨタ新型「ランクル」人気過熱、納車は4年後も-高額転売の懸念

  • 生産状況踏まえ、これまで「2年以上」としていた納期見通しを更新
  • 中古市場にも姿なし、販売店では転売しないよう顧客に誓約書要請も

トヨタ自動車は同社のスポーツタイプ多目的車(SUV)である新型「ランドクルーザー」の納期が約4年となる可能性があると明らかにした。14年ぶりにフルモデルチェンジされた同モデルへの高い需要に対して生産が追いついていないため。

  トヨタはウェブサイトで、19日時点の見通しとして、ランドクルーザーを今から注文した際の納期が「4年程度となる」場合があると公表。同社広報担当の橋本史織氏によると、これまでは「2年以上」としていたが、生産状況などを踏まえた上で、より具体的な納期を周知するために更新したという。

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トヨタ「ランドクルーザー」
Source: Toyota Motor

  ランドクルーザーはトヨタが1950年代に警察予備隊(自衛隊の前身)用として企画した車をルーツとし、モデルチェンジを続けてきた。「陸の巡洋艦」を意味し、高い悪路走破性などで国内外で根強い人気を誇る。新型は国内では昨年8月に発売されていた。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生アナリストは、現行のランドクルーザーは高い耐久性など品質や性能に優れていることに加え、多くの地域で部品の入手や修理が容易で売却したときの残価も高いため世界的に高い需要があるという。

  トヨタは長期的な商品のライフサイクルを念頭に生産体制を整備しているものの、「さすがに4-5年といった納期になるのはおかしいので、本来なら増産体制を敷くと思うが、今は部品もないし仕方ないとなっている」のではないかと分析した。

  世界的な半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大の影響による自動車部品のサプライチェーン(供給網)の混乱は長期化している。コロナ禍からの回復に伴って自動車需要は好調だが、トヨタも減産を強いられる状況が続いている。

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  トヨタの橋本氏は、ランドクルーザーの納期へ半導体不足による「直接的な影響はない」と語ったが、トヨタが9月に発表した10月の国内工場の稼働停止計画には、ランドクルーザーを生産するトヨタ車体の吉原工場も含まれていた。

  橋本氏は、ランドクルーザーの「増産については中長期的に国内外における需要動向を見極めながら今後検討していく」と述べた。

  納期の長期化を受けて、高額転売への懸念も浮上している。中古車情報メディアのカーセンサーでは現時点ではランドクルーザーの最新モデルの中古車は売りに出されていないが、一時は1450万円や1648万円などメーカー小売り希望価格の510万-800万円(税込み)を大きく上回る価格の中古車情報が掲載されていた。

  橋本氏によると、こうした状況を踏まえ、「メーカーが直接ということではないが、販売店ではお客様に転売しないようお願いしている」といい、誓約書の提出も求めているという。

 

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