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香港のペット殺処分、ゼロコロナ政策の「不幸な過剰反応」-専門家

  • 人間からハムスターに感染した可能性もある
  • 家畜の処分とペットの処分は比較にならない-香港大学教授

香港政府はペットとして輸入されたハムスターが新型コロナウイルスを人に感染させた恐れがあるとして、ウサギなども含む小動物の殺処分を命じたが、専門家からはコロナを一切容認しない「ゼロコロナ」政策の過剰反応だとの声が上がっている。

  香港城市大学のニコラス・トーマス准教授(衛生安全)は「ハムスターが感染源とは思えず、恐らく外部、つまり人間からハムスターに感染したのだろう。これを覆す証拠なしにハムスター約2000匹を殺処分するのは正当化できず、不幸な過剰反応と見なさなければならないだろう」と述べた。

香港政府、ハムスターなど約2000匹の処分命令-コロナ感染源の疑いで

Hong Kong Goes on Hamster Crackdown After Shock Delta Flare
香港のペットショップ(18日)
写真家:Chan Long Hei / Bloomberg

  新型コロナの感染リスクを減らすため、動物の殺処分を決めたのは香港だけではない。デンマークは2020年、飼育場でのコロナ感染を受け、ミンク数百万匹を処分。中国本土とベトナムでは犬と猫の飼い主がコロナ検査で陽性と判定、もしくは感染疑いで隔離されると飼い犬と飼い猫が処分された

家畜の処分

  アフリカ豚熱のため20年には豚の殺処分が世界中に広がった。香港では1997年に「H5N1型」鳥インフルエンザ流行を止めるため鶏150万羽以上が処分され、その後も数年おきにこうした流行と処分が繰り返されている。

  香港大学のベンジャミン・カウリング教授(疫学)は家畜の処分とペットの処分は比較にならないとツイート。ペットを処分しても、中国本土との隔離なし往来再開に寄与する効果は出ていないと指摘した。

  香港漁農自然護理署のトーマス・シット氏は18日の記者会見で、「動物の殺処分はしたくないが公衆衛生を守らなければならない」と説明。「選択の余地はなく、迅速な決定が必要だ」と述べた。

原題:Hong Kong’s Hamster Cull ‘Excessive, Unjustified,’ Experts Say (抜粋)

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