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債券ETFの「買い手がストライキ」、利回り急上昇で軒並み資金流出

  • 米国債利回り急騰が衝撃、ハイイールド債ETF2本で845億円流出
  • FRBのバランスシート巡る不確実性で資金流出続く-コラス氏

債券売りが広範囲にわたる中、投資家は確定利付債で運用する上場投資信託(ETF)を処分している。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、ハイイールド債ETFで2大ファンドは10日の資金流出が計7億3300万ドル(約845億円)となり、週間ベースでは昨年2月以来最大の資金引き揚げに見舞われた。これとは別に「iシェアーズ米国債20年超ETF」(ティッカー、TLT)は、先週記録した2020年3月以来最大の14億ドルに続き、4300万ドルの流出。「iシェアーズ・iBoxx米ドル建て投資適格社債ETF」(同LQD)からは、9億2000万ドルが引き揚げられた。

  債券ファンドからの資金流出加速の背景には、米連邦準備制度が金融政策を一段と積極的に引き締めるとのトレーダーの見方があり、2022年に0.25ポイントの利上げが4回近く想定されている。これを受けて米国債利回りは急上昇し、債券保有者に損失をもたらしており、株式市場を混乱させ、社債市場全体に衝撃を与えている。

  ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのシニアグローバル市場ストラテジスト、サミーア・サマナ氏は、「資金の流れはニュースに反応する傾向がある。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨がタカ派のサプライズをもたらしたため、債券エクスポージャーを減らす機会と受け止めた人が多いだろう」と分析。「金利がまだピークに達していないため、資金フローの逆転には時期尚早だろう。金利は直近の底から40ー50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)しか上昇していない」と指摘した。

TLT posts worst week of outflows since March 2020
 
 

  データトレック・リサーチの共同創業者、ニコラス・コラス氏によると、米金融政策見通しの急ピッチな再調整が債券ファンド全般に「買い手のストライキ」を生じさせたという。米連邦準備制度は3月に債券購入を終了する見込みで、当局の巨大なバランスシートの行方に懸念が集中している。当局は利上げ開始から間もなくバランスシート縮小に着手する可能性もある。

  コラス氏は債券からの資金流出について、「バランスシートの縮小に関してさらに明確になるまでは続くと思う」と述べ、「テーパータントラムを覚えている人は十分に大勢いる」と付け加えた。

 

‘Buyers’ Strike’ Sees Bond ETFs of Every Stripe Bleed Billions(抜粋)

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