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バイオジェンのアルツハイマー病薬、米政府がメディケア適用制限

更新日時
  • 臨床試験参加の患者だけにカバーを限定へ-バイオジェン株下落
  • 副作用をもたらす可能性もあることが分析で判明-CMS当局者

米厚生省傘下メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)は11日、米バイオジェンのアルツハイマー病治療薬や同類の医薬品について、メディケア(高齢者・障害者向け医療保険制度)の適用を臨床試験に参加している患者に制限する提案を公表した。これは米食品医薬品局(FDA)から昨年承認され、議論を巻き起こした医薬品へのアクセスには重しとなる。

  CMSの声明によると、バイオジェンがエーザイと共同開発した「アデュヘルム(一般名アデュカヌマブ)」や脳内の有害タンパク質、アミロイドを標的とする他のアルツハイマー病治療薬のカバーは、適格な臨床試験に参加している人に限定される。

  バイオジェンの株価は時間外取引で一時7.4%安の223.76ドルとなった。

  今回の決定は暫定的なもので、今後30日間パブリックコメントを募る期間が設けられる。最終決定は4月に下される見込み。今回の方針はアデュヘルムとそれに続く可能性のある同類の医薬品をメディケアがどう扱うかに関する全国一律の規則設定につながる。

  CMSは年間費用が2万8200ドル(約330万円)に上るアデュヘルムを給付対象とする前に、効果に関する追加のエビデンスを求めている。アデュヘルムは半年前、ベネフィットを確認する追加試験の実施を条件に「迅速承認」制度の下でFDAに承認された。当局者は当時、ゲームチェンジャーとなり得る医薬品へのアクセスを患者に提供することが優先だと述べていた。

  しかしCMS当局者はそのリスクバランスについて異なる見解を示唆した。CMSはアデュヘルムの給付について、ランダム化試験の参加者だけに適用を制限するという、最も厳しい基準の1つを採用した。

  当局者は声明で、アデュヘルムがアルツハイマー病患者にとって助けになり得る一方で、副作用をもたらす可能性もあることが徹底的な分析で判明したと説明。副作用として考えられる症状には頭痛やめまい、転倒のほか脳出血もあり得るとした。 

  CMS最高医療責任者のリー・フライシャー氏は記者団との電話会見で、「われわれの最大の目標は、恩恵が分からない医療介入で生じかねない副作用からメディケア受給者を守ることだ」と語った。

  一方、バイオジェンは電子メールで配布した資料で「この決定はFDAが承認した治療に対し、特に十分な医療を受けられない患者のアクセスを大きく制限することになる」とコメントした。

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原題:Biogen Stung as U.S. Limits Coverage of Alzheimer’s Therapy (2)

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