コンテンツにスキップする

米国債イールドカーブスティープ化は続く見込み-インフレ抑制に必須

  • オミクロン株感染拡大でも22年世界経済は順調見通し-JPモルガン
  • インフレ懸念で引き締め路線続く-フェデレーテッドのカニンガム氏

2022年が明けてまだ数日の債券市場では、米国債利回りが急激に上昇している。高インフレで米金融政策に積極的な引き締めがもたらされるとのトレーダーの見方を反映した動きだ。

  利回り上昇は10年債と30年債が中心で、イールドカーブのスティープ化からは、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大によって経済成長とインフレ高進が止まることはないとの市場見通しがうかがえる。

  JPモルガン・アセット・マネジメントのチーフグローバルストラテジスト、デービッド・ケリー氏は「オミクロン株は1月の経済活動を鈍らせるかもしれないが、感染しても症状は比較的軽いという結果も出ており、今年の世界経済は順調に進むとの見通しを強める」と指摘。こうしたシナリオの下、米国債利回りの現状は「押し上げるのに大した材料はいらない」ほど低いと述べた。

Treasury yields follow a familiar pattern as the year begins
 
 

  米10年債利回りはアジア時間5日、1.65%付近で推移。昨年末の1.51%から上昇し、同年の終値ベースの最高だった1.74%に向かっている。30年債利回りは2.05%に上昇。昨年10月の終値ベース最高の2.16%に近づいた。

  フェデレーテッド・ハーミーズで最高投資責任者(世界流動性市場担当)を務めるデボラ・カニンガム氏は4日のリポートで、「オミクロン株で経済成長が減速するとしても、インフレ懸念が米金融当局に引き締め路線を継続させるだろう。イールドカーブは既にスティープ化で反応しており、これは続くだろう」と予想した。

  債券市場は現在、年内合わせて0.75ポイントの利上げ予想を織り込んでいる。初回が3月か5月かについては、意見が分かれる。当局は3月に債券購入を終了し、その後に状況を見極めてから利上げを決定する方針だ。

  当局の最近のインフレ抑制重視を踏まえれば、債券市場にとってのリスクは長期債利回りが昨年のピークを超えて上昇していくことだ。「インフレ圧力を抑えるには総需要を鈍化させるしかなく、それには長期金利上昇が必要だ」とJPモルガンのケリー氏は話す。

  ドイツ銀行のアナリストらも「テーパリングの完了とゼロ金利からの利上げ、受動的なバランスシート縮小開始のタイミングが、前回サイクルの通りではない可能性がある」とリポートで指摘している。

 

原題:

Treasury Yield Curve Steepens on Bet Fed Sticks to Hawkish Path(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE