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FOMC議事要旨、注目点は利上げとバランスシート縮小開始のヒント

  • 資産購入終了と利上げ開始との時間差巡る当局者の見解も焦点
  • バランスシート縮小と利上げの同時開始も-ホレンホースト氏

米連邦準備制度理事会(FRB)は米東部時間5日午後2時(日本時間6日午前4時)に、昨年12月14、15両日開催された連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨を公表する。金融当局による利上げ開始や、8兆8000億ドル(約1020兆円)と過去最大規模に膨らんだバランスシートの縮小着手のタイミングを探る投資家にとって、新たな手掛かりが期待される。

  金融当局は同会合で資産購入のテーパリング(段階的縮小)のペース倍増を決め、3月半ばに購入プログラムを終了する途次にある。利上げとバランスシート縮小に道を開くもので、FOMC声明と同時に発表された金利予測分布図(ドット・プロット)では、年内にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイントずつ計3回引き上げる予想が示された。

Treasury Secretary Yellen And Fed Chair Powell Testify Before Senate Banking Committee On CARES Act
パウエルFRB議長
Photographer: Al Drago/Bloomberg

  こうした状況を背景に、投資家の間でも少なくと年内3回の利上げを織り込む動きが広がり、米5年物債利回りは4日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来の高水準を付けた。市場が織り込む3月の利上げ開始確率は63%に上っている。

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は議事要旨について、「利上げ開始に先立ってFOMCがどのような条件のクリアを望むのかのさらなる詳細」が示される可能性があると指摘。「最大の焦点は、資産購入終了と利上げ開始の間に時間差があると委員会が考えているのかどうかという、利上げ開始に関する思考プロセスを巡る手掛かりだ」と語った。

The Fed's New Dot Plot
 
 

  パウエルFRB議長は前回FOMC会合後の記者会見で、当局者として将来的に「緩やかなペースの引き締めを見込んでいる」と発言。テーパリングのプロセスが終わるまで利上げに踏み切ることは想定していないとする一方で、労働市場が完全雇用状態に達する前の段階での利上げ開始はあり得ることは認めた。

  このほか、FOMCが経済見通しへのリスクに挙げた新型コロナのオミクロン変異株に関する議論も重要な注目点となりそうだ。

  グラント・ソーントンのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏はオミクロン株の感染拡大について、「供給面の混乱をもたらし、ディスインフレというよりもインフレ高進」を招くかもしれないとする半面、「感染によって企業が一時的な事業停止を余儀なくされ、予想よりも需要が圧迫される事態も考えられる」と話した。

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  インフレ高進への懸念を強めた米金融当局が12月のFOMC会合でタカ派に傾斜したのは明らかだが、議事要旨からは雇用拡大を損ねかねないとして、性急なペースでの利上げ推進を憂慮する一部当局者の意見も浮き彫りになるかもしれない。

  ピクテ・ウェルス・マネジメントの米国担当シニアエコノミスト、トーマス・コスターグ氏は「米金融当局は人前では同じことを言っているように見受けられるが、インフレに強い懸念を抱く当局者と、回復を台無しにすることを引き続き心配する別の当局者との議論がもっと明らかになる可能性がある」との考えを示した。

  一方、シティグループ・グローバル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、アンドルー・ホレンホースト氏はリポートで、金融危機後の量的緩和(QE)を受けた前回のテーパリング終了の際よりも、早めのバランスシート縮小開始のヒントがあるかもしれないとコメント。「バランスシート縮小と利上げが同時開始となる可能性」に言及した。

原題:

Fed Minutes Eyed for Details on Rate Liftoff, Shrinking Assets(抜粋)

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