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大富豪の関心は仮想通貨、中銀紙幣が「奈落の底に落ちる」事態に備え

  • 資産の2-3%を仮想通貨で保有することが賢明-ピタフィ氏
  • 仮想通貨は現金保有に対する代替手段とレイ・ダリオ氏

ハンガリー出身の大富豪で、米証券会社インタラクティブ・ブローカーズ・グループ創業者のトーマス・ピタフィ氏は2017年に米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の全面広告で、暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン」の先物が資本市場にもたらす脅威について警告した。

  同氏はその後、仮想通貨に精通するようになり、金などの実物の裏付けがない不換通貨である中央銀行券が「奈落の底」に落ちるような万一の事態に備えるため、個人資産の2-3%を仮想通貨で保有することが賢明だと指摘する。

  ピタフィ氏の純資産は250億ドル(約2兆8770億円)。個人的に仮想通貨を保有しているおり、インタラクティブ・ブローカーズも最近、ビットコインやイーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュの取引手段の提供を開始。仮想通貨を取引したいとの顧客の切迫感を感じ取ったためだという。

Senate Banking Hearing On Securities, Insurance And Investment
トーマス・ピタフィ氏
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  ピタフィ氏(77)は、インタラクティブ・ブローカーズがさらに5-10種類の仮想通貨の取引サービスを今月から提供すると説明。仮想通貨では大きな利益を上げられる可能性があるが、大幅な損失が生じることも同時にあり得ると指摘し、「ゼロになることもあれば、巨額の利益を上げることもあり得ると思う。全く分からない」とインタビューで語った。

  かつて投資家の間では仮想通貨に批判的あるいは懐疑的な態度が多かったが、大きな利益機会を逃すわけにはいかないと、特に2021年になってから認識されるようになっている。

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Crypto Mania

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Source: Bloomberg

  ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツ創業者のレイ・ダリオ氏は最近、自身のポートフォリオで少なくともある程度のビットコインとイーサリアムを保有していることを明らかにした。わずか数カ月前には富の保存手段としての仮想通貨の有用性に疑問を呈していたが、今や同氏は、「現金はゴミ」となり、インフレが購買力をむしばむ世界において仮想通貨投資を代替手段とみなしている。

  資産家ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、インフレヘッジの手段として仮想通貨を活用している。ゴールドマン・サックス・グループと取引のあるファミリーオフィスの半数近くは、ポートフォリオへの仮想通貨の追加に関心があることが、昨年の同行の調査で明らかになった。

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原題:

Billionaires Turn to Crypto Just in Case Money ‘Goes to Hell’(抜粋)

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