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米国債、初の2年連続マイナスリターンか-21年の挽回かなわぬ見通し

  • ブルームバーグ米国債指数、2021年はマイナス2.5%
  • ブラックロックとバンガード、22年の米国債見通しに弱気
An American flag flies above the Federal Reserve building in Washington, D.C.

An American flag flies above the Federal Reserve building in Washington, D.C.

Photographer: Samuel Corum/Bloomberg

米国債の年間リターンがマイナスを記録することはめったにない。あったとしても翌年には持ち直すというのが、ここ数十年の既定路線だった。しかし来年はそうならないかもしれないというのが、ブラックロックとバンガード・グループの見立てだ。

  ブルームバーグ米国債指数は2021年にマイナス2.5%のリターンを示し、13年以来初のマイナスとなる。1974年まで記録をさかのぼっても、2年連続マイナスの例はない。

  利回りは過去の標準を大きく下回り、インフレと闘う米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を引き上げる構えだ。来年はさらに損失を覚悟しなくてはならないと身構える投資家もいる。

  「2022年の米国債リターンは21年の繰り返しになるというのが妥当な予想だ」と話すのは、ブラックロック・インベストメント・インスティテュートのジャン・ボアバン氏。「インフレが現水準から緩和していくペースが緩慢となれば、来年の米国債はさらにパフォーマンスが悪化する余地がある」と分析した。

「60/40」ポートフォリオが盤石でなくなる日、最大の脅威はインフレ

  株式と高利回りクレジットはいずれもバリュエーションが割高となっているが、ブラックロックは来年も世界株高・債券安を予想する。1977年にさかのぼる同社のデータに基づけば、初の2年連続となる見通しだ。

  バンガード・グループのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、ブライアン・クイグリー氏は「当社の2022年基本シナリオは、グロースとリスク資産が持ちこたえ、1-3月(第1四半期)後には米利上げという考えへの抵抗が市場で薄れるというものだ」と説明。「米国債にはやや弱気なシナリオとなる」と述べた。現在1.5%前後の10年債利回りは、2%に向けて上昇すると同氏はみている。

Treasury index has yet to post consecutive yearly losses
米国債の年間リターン推移
出所:ブルームバーグ

  ブルームバーグ米国債指数はこれまで、1994年と1999年、2009年、2013年にしか年間マイナスを記録していない。同指数はそのたびに翌年に挽回し、5.1ー18%のレンジで上昇している。2022年は歴史に不名誉な足跡を残すかもしれない。

  MUFGセキュリティーズアメリカスの米マクロストラテジー責任者、ジョージ・ゴンキャルベス氏は、「何事にも初めてというのはある。米国債利回りの低下余地が限られていることを考慮すれば、2年連続のマイナスリターンとなる確率は高まった」と述べた。

原題:BlackRock, Vanguard Brace for a Fresh Year of Treasuries Losses(抜粋)

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