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親が在宅勤務でも子供は会社の託児所に-社員つなぎ止めへ企業が支援

  • 企業は社員のつなぎ止めやオフィス復帰に必死
  • 最大手ブライト・ホライズンは1000社余りに託児所サービス提供
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ILLUSTRATION: INKEE WANG FOR BLOOMBERG BUSINESSWEEK

米ユタ州リーハイにあるソフトウエアメーカー、ポディウムで企業顧客担当ディレクターを務めるブライス・ハントさんは、ケータリングランチやジム2カ所が提供されていても、オフィスでフルタイムで勤務することに関心はない。

  しかし、ハントさんと、医療機器会社のエンジニアであるハントさんの夫は、ポディウム本社と自宅の30分間の往復を週5日続けている。2歳の娘を社内の託児所に預け、その後自宅に戻ってリモート勤務するためだ。

  こうした「逆通勤」は、2019年に同社が施設内の託児所サービス世界最大手、ブライト・ホライズン・ファミリー・ソリューションズと提携した時に想定した状況ではなかった。

  しかし最近では、企業は社員つなぎ止めのために必要なことは何でもする方針だ。ポディウムの人事担当シニアディレクター、ケイティ・モロー氏は「わが国では質の高い育児サービスへのアクセスが不足している。当社にはその障害を取り除くのを支援する能力がある」と述べた。

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ブライト・ホライズンのスティーブン・クレイマーCEO
Photographer: Kayana Szymczak for Bloomberg News

  幼い子供を持つ会社員は今や、上司に対して育児の危機を隠しておらず、社員のつなぎ止めやオフィス復帰に必死な企業はインセンティブを探している。ブライト・ホライズンのスティーブン・クレイマー最高経営責任者(CEO)は「かつて会社内の託児所は人材採用と引き留めが目的だった。今では従業員がオフィスに復帰する理由になるとも見られている」と語った。

  米保育所業界は昨年、約525億ドル(約6兆円)の支援を受けたが、新型コロナウイルス禍に保育所事業の約3分の1が閉鎖された上に、存続している事業の半分余りが赤字だと報告している。

  マサチューセッツ州が本拠のブライト・ホライズンは、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、トヨタ自動車、 ホーム・デポ 、 ゴールドマン・サックス、ジェネンテック、ブルームバーグ・エル・ピーなどシリコンバレー企業やウォール街の金融機関を含む1000社余りに施設内託児所サービスやバックアップ緊急ケアを提供している。

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ポディウム社内の託児所
Courtesy: Podium

  ブライト・ホライズンが現在運営に携わる施設内託児所は米国やカナダ、英国、オランダ、インドの1000カ所余りに上る。同社の説明では、20年時点の料金は月額平均で未就学児が概算見積もり1645ドルから、乳幼児2075ドルのレンジという。アナリスト推計によれば、企業が従業員のためにコストの4分の1から半分を補助し、残りは従業員が支払うのが典型的という。

   29歳のハントさんは、ポディウムが託児所を開設することで多額の費用を節約できた。現在第2子を妊娠しているハントさんは「生まれてくる子どものために場所を確保するつもりだ」とし、「近所で同じ質の託児所を探そうとしたら、1年半待ちになるだろう」と話した。

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)

原題:

Kids Are Going to In-Office Daycare, Even If Parents Stay Remote(抜粋)

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