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中国軍機の防空識別圏侵入に身構える台湾、来年はさらに増加か

  • 今年に入り約950機の中国軍機が識別圏侵入-前年の380機から2倍超
  • 来年は中国共産党大会、台湾でも選挙-大型政治イベント控え緊張も

中国人民解放軍による台湾の防空識別圏(ADIZ)侵入が今年目立ち、識別圏に入ってきた中国軍機の数は前年の2倍余りに上った。来年は大型の政治イベントも控えており、台湾側はさらなる侵入増に身構えている。

  ブルームバーグが台湾国防部(国防省)のデータをまとめたところ、今年に入り延べ約950機の中国軍機がADIZに侵入。侵入急増を受けて国防部がデータの公表を始めた前年の約380機から大幅に増えた。

Crowded Skies

Chinese military flights into Taiwan's air-defense zone surged this year

Source: Taiwanese Ministry of National Defense, data compiled by Bloomberg

Note: Data as of Dec. 26

  2022年は緊張がさらに高まる恐れがある。中国共産党の習近平総書記(国家主席)は来年の党大会で慣例を破り党トップとして3期目を狙うと見込まれている一方、台湾与党の民主進歩党も次期総統選挙の前哨戦とされる統一地方選を控える。

  台湾の国策研究院でディレクターを務める郭育仁氏は、「中国は来年、より威圧的なオペレーションで台湾ADIZへの軍用機派遣を増やすだろう」と指摘。「22年の情勢はターニングポイントとなりそうな中で注目に値する」と話す。

  来年の政治イベントを控え、習、蔡英文両氏には力を誇示し、挑発と受け止められる行為には対応する決意を示すよう圧力が強まる。中国が行動に出るなら台湾を守るとの米国のコミットメントを確認したバイデン政権も、中間選挙を前に中国に対して毅然とした姿勢を保つ政治的なインセンティブが働く。

  台湾国防安全研究院のリサーチフェロー、欧錫富氏は台湾と外交関係を結ぶ国に断交を促すことや経済的威圧などの取り組みも挙げ、「中国の準軍事手段は台湾を威嚇、威圧しようとするグレーゾーン戦術の一環で、ハイブリッド型の脅しだ」と分析。「米中の競争が激しくなる中で、台湾海峡での中国の活動は増えるだろう」と述べた。

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原題:Taiwan Girds for China Flybys in 2022 After Patrols Double (1)(抜粋)

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