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大和証Gが3%超の賃上げ実施検討、初任給引き上げもー中田社長

  • 賃上げは年功序列による賃金体系のゆがみ是正へ20代、30代中心
  • 日本郵政との協業、ウェルスマネジメント分野への拡大に期待
Pedestrians in front of an electronic stock board outside the Daiwa Securities Group Inc. headquarters in Tokyo, Japan, on Thursday, Oct. 14, 2021. 

Pedestrians in front of an electronic stock board outside the Daiwa Securities Group Inc. headquarters in Tokyo, Japan, on Thursday, Oct. 14, 2021. 

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

大和証券グループ本社は2022年4月、3%以上の賃上げを実施する方向で検討している。対象は国内のグループ社員約1万3000人で、基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)と一時金を組み合わせる方針。特に20代、30代の若手に報いたいとしており、初任給の引き上げも同時に実施する見通し。大手金融機関が22年度のベア実施方針を表明したのは初めてとみられる。

  中田誠司社長が28日までにブルームバーグのインタビューに答えた。「生活に直結するガソリンや食料品の価格が上がっている。基本給を少しでも上げることで会社が社員の生活を気に掛けているというメッセージになる」とし、特にベアを重視したい考えを示した。上げ幅は今後詰める。同社の業績が回復基調であることも後押しになっているという。

Daiwa Securities Group President Seiji Nakata Interview
インタビューに臨む中田社長(16日・都内)
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  同社がベアを実施すれば18年度以来4年ぶりとなる。岸田文雄首相は先月、22年春闘に関連して、業績が新型コロナウイルス禍前の水準を上回った企業に「3%を超える賃上げを期待する」と述べていた。時事通信などは22日、明治安田生命保険が22年度から営業職員の給与総額を平均5%引き上げる方針だと報じたが、給与制度の見直しに伴うものとしており、ベアには言及していない。

  また、中田氏は、年功序列による賃金体系のゆがみを是正するため、今回の賃上げは「20代、30代を中心にやっていきたい」と表明。現行25万5000円の初任給を、4年ぶりに1万円(3.9%)程度引き上げたい意向を示した。

  株価に対する見方は強気で「日本の22年の実質国内総生産(GDP)予測の高さや企業業績の見通しからするとまだ割安だ」として22年末までに日経平均株価が3万5000円程度に上昇する可能性が十分あるとした。

自社株買い規制は議論必要

  一方、岸田首相が自社株買い規制の検討に言及したことについては、慎重な対応を求めた。自社株買いについては「結果的に企業価値が高まり、株価が上がればM&A(企業の合併・買収)での競争力も出てくるし、調達でも有利になる。中長期的に非常に前向きなコーポレートアクションだ」と発言。規制を検討するなら「どういう経済行為なのかをもう一度しっかり議論する必要がある」と述べた。日本証券業協会の森田敏夫会長も自社株買いの意義を強調している。

  提携先の日本郵政との協業については、22年春にも最初の成果として、顧客資金を投資信託で一任運用する共同開発のファンドラップの提供を開始すると述べた。日本郵政傘下のゆうちょ銀行が3日、金融庁と総務省に投資一任サービスの仲介業務の認可を申請するなど商品提供に向けた準備が進んでいる。以前は22年年初のサービス開始を目指していた。

  中田氏は「結構時間はかかったが、ようやくスタートできる。非常に期待している」と述べた。ファンドラップのターゲットはゆうちょ銀顧客の中でも比較的高齢の富裕層であることから、日本郵政側と資産運用の「悩みや課題解決について協業できないか議論をしている」とし、今後、ウェルスマネジメント分野へ提携を拡大したい意向を示した。

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