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Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg
Cojp

外為トレーダー、インフレからの自衛を基準に来年の戦略練り直す

  • 商品相場上昇を見込み資源通貨を選好-ブランディワイン
  • スイス中銀がフラン高容認とゴールドマンが予想

外国為替市場の投資家は世界的な消費者物価の上昇傾向に耐えることができるかどうかを基準に戦略を練り直している。

  アムンディ・パイオニア・アセット・マネジメントやブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントは、利回りの高い新興市場や物価上昇で値上がりしそうな資源通貨が答えとなる可能性があると考える。ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらは中央銀行の政策を巡るミスプライスに機会を見ている。中銀がインフレリスクに対応して通貨上昇を容認する可能性があるとの見方だ。取りあえず世界の準備通貨であり安全資産であるドルに逃避するという投資家もいる。

  インフレ懸念が世界的に広がっていることが分かる。通常ならインフレはある通貨を敬遠したり別の通貨を買ったりする理由になるが、インフレ傾向が広範であるため判断が難しい。

 

The Swiss franc has been gaining against the euro
 
 

  アムンディ・パイオニアの通貨戦略ディレクター、パレシュ・ウパダヤ氏は、「市場はインフレがもたらすマクロリスクを過小評価していると常に考えていた」と話した。

  マーケッツ・ライブの世界調査で、約700人の回答者の30%超がインフレを最大懸念材料の一つに挙げ、その多くがこれに関連して中銀が後手に回るか急激に引き締め過ぎるかのリスクに懸念を示した。

  ブランディワインの運用者、ジャック・マッキンタイア氏は世界のインフレリスクに対するプラスのエクスポージャーとなる資源通貨を選好。現在はオーストラリア・ドルとカナダ・ドル、ノルウェー・クローネを、円とユーロに対してロングにしている。「商品相場が少なくとも横ばい、実際には上昇が続くと見込んでいる」と同氏は述べた。

  中銀の行動とインフレに対する対応余力も為替相場の行方を左右する。ゴールドマンのエコノミスト、マイケル・ケーヒル氏(ロンドン在勤)は、欧州はインフレ圧力に直面しているが欧州中央銀行(ECB)には利上げに訴える余力が小さそうだとし、中銀に対応力のありそうなユーロ圏外の通貨が防衛策になるかもしれないと指摘した。

  スイス国立銀行はインフレ加速の中でフラン押し下げの介入をする可能性が小さくなるほか、インフレリスクが欧州の成長を脅かし始めればフランが逃避先になると分析。スウェーデン中銀もよりタカ派スタンスに転じる可能性があるとの見方を示した。

 

The currencies of Kazakhstan and Uzbekistan have been beaten down
 
 

 

  モルガン・スタンレーは、他の先進国・地域中銀に比べタカ派的な米連邦準備制度の対応が、インフレ調整後の米金利を優位にし、少なくとも2022年序盤はドルが上昇すると予想する。

  マシュー・ホーンバック氏らアナリストは今月のリポートで、「特に実質利回りに敏感な低利回り通貨に対して米ドルの強さが支えられるだろう」と予想した。

U.S. inflation-adjusted bond yields have risen relative to Germany's
 
 

原題:

The Big Bet for FX Traders Is How Best to Hide From Inflation(抜粋)

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