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円安が家計にマイナス影響も、日本経済にはプラス効果-日銀総裁

更新日時
  • 円安が耐久消費財価格を押し上げ、輸出数量増加の度合いは低下
  • 為替は内外金利差など通じ金融政策に影響、強力緩和粘り強く継続
Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan (BOJ), speaks during a news conference at the central bank's headquarters in Tokyo, Japan, on Friday, Dec. 17, 2021. 

Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan (BOJ), speaks during a news conference at the central bank's headquarters in Tokyo, Japan, on Friday, Dec. 17, 2021. 

Photographer: Keita Iijima/The Yomiuri Shimbun

日本銀行の黒田東彦総裁は23日、円安が家計に及ぼすマイナスの影響を指摘する一方、日本経済にとってはプラス効果の方が大きいとの見解を改めて示した。都内で行われた日本経済団体連合会の審議員会で講演した。

  黒田総裁は、近年は円安が耐久消費財価格を押し上げる効果が強まっており、「家計所得に及ぼすマイナスの影響も強まっている可能性がある」と指摘した。円安が「経済と物価をともに押し上げるという基本的な構図に変化はない」とし、円安方向の動きは「基本的にプラスの効果の方が大きい」とも述べた。

  為替レートが経済・物価に与える影響は、日本企業のグローバル化で「中長期的に変化している」と説明。リーマンショック以降は円安により輸出数量が増加する度合いは大きく低下し、輸出品の高付加価値化で現地通貨建ての輸出価格を維持する傾向が強まっているとした。海外生産比率の高まりに伴い「円安が海外事業の円ベースでみた収益を押し上げる効果は、以前よりも大きくなっている」との見方も示した。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda News Conference After Rate Decision
黒田東彦日銀総裁(17日)
Photographer: Keita Iijima/The Yomiuri Shimbun/Bloomberg

  金融政策運営で為替レートは直接的な目標ではないとしながらも、「内外金利差の変化などを通じて、間接的に金融政策の影響が及ぶ」と波及効果に言及した。日銀が大規模な金融緩和策を導入して以降は為替が安定的に推移しているとし、2%の物価安定目標が遠い中では「現在の長短金利操作付き量的・質的金融緩和による強力な金融緩和を、粘り強く続けることが基本だ」と繰り返した。  

他の発言

  • 為替レート、ファンダメンタルズを反映し安定推移が何よりも重要
  • 円安にプラス・マイナス両面の影響、十分な留意必要
  • 日本のインフレ率、欧米と異なり物価目標下回って推移
  • 企業支出積極化・経済成長力向上で緩和効果強まり物価目標近づくと期待
  • 来年はポストコロナに向け本格的に歩み出すチャンス
  • 感染動向は不確実性高い、中小企業などの資金繰り支援に万全期す
  • YCC下で長めの金利極めて低水準、研究開発など息の長い投資下支え
  • 気候変動オペ、気候変動関連の設備投資や研究開発投資の後押し期待
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