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11月の全国消費者物価0.5%上昇へ伸び拡大、3カ月連続プラス

更新日時
  • 1年9カ月ぶり伸び率、エネルギー価格の上昇や円安が押し上げ
  • エネルギーは15.6%上昇と08年8月来の伸び、コアコアは0.6%低下

総務省が24日発表した11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比0.5%上昇となった。プラスは3カ月連続で、伸び率は2020年2月(0.6%上昇)以来1年9カ月ぶりの高水準。原油高を背景にガソリンや電気代などエネルギー価格の上昇が続いていることに加え、生鮮食品を除く食料の上昇が全体を押し上げた。

  エネルギーは前年同月比15.6%上昇と、08年8月以来(17.0%上昇)の伸び率だった。

  携帯電話通信料は53.6%低下し、引き続き指数の押し下げ要因となった。マイナス寄与は1.48ポイントとなっており、携帯要因を除いて単純計算すると、総合とコアの伸び率は2%前後になる。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.5%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.4%上昇)ー前月は0.1%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.6%低下(予想は0.6%低下)ー前月は0.7%低下
  • 総合CPIは0.6%上昇(予想は0.5%上昇)-前月は0.1%上昇

  一方、昨年7月下旬にスタートし、現在は中断している政府の観光支援策「GoToトラベル」の影響で宿泊料が下がった反動が物価を0.34ポイント押し上げている。変動が大きい生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは0.6%低下とマイナスが続いており、物価の基調は読み難い。

  日本銀行の黒田東彦総裁は20日の参院予算委員会で、消費者物価について「実力としては今のところ0.5%くらいとみている。2%の目標にはまだ相当遠い」と発言していた。

3カ月連続プラス
 
 

詳細(総務省の説明)

  • コアCPIが大きく伸びた要因はエネルギー価格の上昇。円安も影響した
  • 円安は輸入価格の上昇に作用するが、11月の物価を0.08ポイント押し上げた生鮮食品を除く食料でも輸入牛肉価格などの上昇に寄与している可能性
  • 政策要因やエネルギーの影響を除いてみれば、物価の基調は安定的に上昇していると言える

エコノミストの見方

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミスト:

  • 今のところエネルギー部分だけが主な上昇要因だが、ここから食料品などへ広範囲に値上げが広がっていくかどうかが鍵になる
  • 日本銀行は円安による輸入価格の上昇が耐久消費財価格を押し上げ、消費者に悪影響を与えるという悪い意味での円安は好ましくないと思っている

背景

  • 全国の物価の先行指標となる11月の東京都区部のコアCPIは同0.3%上昇と20年7月以来の高い伸び。エネルギー価格の上昇が全体を押し上げ
  • 原油高を背景に電気代を中心としたエネルギー価格の押し上げ寄与が続く見込み。円安基調も輸入物価の上昇圧力になりやすい
(詳細を追加して更新しました)
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