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ウォール街最高益、多額ボーナスも「実存的不安」-祝杯の雰囲気ない

  • 過去のブームを経験したベテランは、今回はあまりいい感じがしない
  • 思いがけない収益の多くが投機的ナンセンスから発生とフラワーズ氏

米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループが、退職したパートナーのために開催した11月のディナーの席でのことだ。デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は、ゴールドマンは今年の利益が最も大きい大手公開企業の一つになると話した。

  だが、ベテランの合併・買収(M&A)バンカー、ジェフリー・ボワジ氏は、興奮が抑制された様子に強い印象を受けた。

  ゴールドマンを1990年代に退職後、JPモルガン・チェースの副会長を経て、現在はラウンドテーブル・インべストメント・パートナーズのCEOを務めるボワジ氏は「不安感が適切な言葉かどうか分からないが、こうした違和感だ。人々はより不安で落ち着かない状況だ」と語った。

  ボワジ氏は、マンハッタンのハドソンヤード地区の芸術センター「ザ・シェッド」で開かれたその夜のディナーの雰囲気にだけ言及したわけではない。

  大手米銀は利益が記録破りとなった1年の最後の仕上げに入っており、かなり多額のボーナスの支払いを準備している。だが、ウォール街ではいつものように祝杯を交わし、背中をたたいて喜び合う様子は影を潜めている。

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)長期化に伴う疲れや、格差が拡大する時代にあって財力を誇示する消費行動に慎重であることだけが、彼らが静かな理由ではない。

  金融業界の住人らは、割り当てられた仕事がいつ終わるとも知れず、雲行きが怪しくなっており、本当の面白さは他の場所にあるという感覚だと説明する。

Traders On Floor Of NYSE As U.S. Markets Reopen After Holiday
大手行は記録破りの好業績でもバンカーは熱狂せず
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  過去のウォール街のブームを経験したベテランは、今回はどうもあまりいい感じがしないという。エリートトレーダーとディールメーカーが引き寄せる富が、暗号資産(仮想通貨)の熱狂的支持者やフィンテックのやり手、「ミーム銘柄」の個人投資家がもてはやす一獲千金に見劣りしつつあることも、理由の一つだ。

  さらに金融業界が新型コロナが引き起こした混乱と危機対応の刺激策、市場の熱狂の破裂から恩恵を受けているという消し去り難い認識も影響している。

  JCフラワーズの創業者、J・クリストファー・フラワーズCEOは、経営幹部や一部のバンカーがおびただしい特別買収目的会社(SPAC)の利益の分け前にあずかる例を挙げ、ウォール街は、思いがけない収益の多くが「投機的ナンセンス」から生じていると理解していると指摘した。

Breaking Records

Wall Street banks are shattering decade-old revenue and profit records

Source: Bloomberg data

Note: Figures show combined fiscal-year revenue and profit from JPMorgan, Bank of America, Citigroup, Goldman Sachs and Morgan Stanley. Some banks adjusted their fiscal-year periods.

原題:Wall Street Ends Crazy Year With Existential Angst, Big Bonuses(抜粋)

 

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