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バイオジェン、アルツハイマー薬の卸売購入価格を5割引き下げへ

更新日時
  • 米国の医療システムの持続可能性踏まえ価格改定を判断
  • 当初の高額設定に利用者側は反発、治療への使用進まず
Signage is displayed in front of Biogen Inc. headquarters in Cambridge, Massachusetts, U.S., on Friday, Aug. 5, 2016. 

Signage is displayed in front of Biogen Inc. headquarters in Cambridge, Massachusetts, U.S., on Friday, Aug. 5, 2016. 

Photographer: Scott Eisen/

バイオジェンはエーザイと共同で開発したアルツハイマー病治療薬「アデュヘルム(一般名アデュカヌマブ)」について、米国の卸売業者購入価格を約50%引き下げると決定した。両社が20日、発表した。

  バイオジェンの発表文によると、引き下げ対象はアデュヘルム注射溶液で、来年1月から適用される。これにより米国の平均体重(74キログラム)の患者の場合、維持投与量の年間コストは2万8200ドル(約320万円)になるという。

  製薬会社が承認取得後間もなく薬価を大幅に引き下げるのは異例。アデュヘルムは6月、米食品医薬品局(FDA)が承認した。米国では高齢者を中心に約600万人の患者がいるアルツハイマー病の治療薬として、当局の承認を受けたのは約20年ぶりだった。

  ただ、効果を疑問視する医師や専門家、当初の年間コストとして設定された5万6000ドルを高過ぎると見なす利用者側からは厳しい意見が相次ぎ、民間保険会社はアデュヘルムが病気の進行を実際に遅らせていることを示す証拠がさらに必要だと主張している。ブルームバーグ・ニュースが11月に実施した調査に回答した米大手保険会社25社のうち、アデュヘルムに「医療上の必要性が高い」との判断を示した企業は皆無だった。

  アデュヘルムが米国の公的医療保険の対象になるか様子を見ている利用者も多い。6300万人が加入するメディケア(高齢者・障害者向け医療保険制度)は4月以降に判断するもようだ。

  エーザイは発表文で、今回の価格改定が必要だとバイオジェンが判断したと説明。バイオジェンは保険が適用され、診断が可能な専門医療施設へのアクセスの確保がされれば、米国では来年に約5万人がアデュヘルムによる治療を開始すると想定しているという。

  エーザイはこの値下げについて、2022年3月期の業績予想への影響は軽微で、11月に発表した業績予想に変更はないとしている。

 

原題:

Biogen Cuts Alzheimer’s Drug Price 50% Months After Approval (2)(抜粋)

(情報を加えて更新します)

    これはブルームバーグ・オートメーションを利用して作成した記事です。

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