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2兆ドルの米税制・支出法案、実現に向けた民主党の計画が崩壊

更新日時
  • 民主党マンチン上院議員が不支持を表明、ホワイトハウスに不意打ち
  • 「唐突で不可解な姿勢転換」だとサキ大統領報道官

米民主党のマンチン上院議員は19日、バイデン政権の経済施策の中核を占める2兆ドル(約230兆円)規模の税制・支出法案を支持しないと表明した。来年の中間選挙を控え、同案の可決に向けた民主党の計画は事実上崩壊した。

  マンチン議員は19日、テレビ番組「FOXニュース・サンデー」で、同法案を支持できないと明言。同議員は今回の表明に先立ち、バイデン大統領と数週間にわたって直接協議していたため、ホワイトハウスは不意打ちを食らった形となった。

  サキ大統領報道官は同日の声明で、マンチン議員の決定は多くの子供を貧困に戻す「唐突で不可解な姿勢転換」だと述べ、同議員がバイデン大統領に対して最近行った約束を破ったと非難した。

  サキ氏は、マンチン議員が先週14日、今後の協議のたたき台として大統領の計画の輪郭に沿った法案の枠組みを自ら大統領に提示していたと説明。「その枠組みからは重要な優先項目が外されていたが、われわれは皆が受け入れ可能な妥協案につながり得ると考えていた」とし、同議員のFOXでのコメントや文書による声明はこうした取り組みの終了を示唆し、大統領と上下両院の同僚に対する約束を破るものだと述べた。

Fiscal Cliff Nears For U.S. Families As Pandemic Benefits Fade
マンチン上院議員
 

  与野党の勢力が拮抗(きっこう)している上院で、マンチン氏の支持確保は税制・支出法案の可決に向けた最後のハードルの一つだった。民主党は来年の中間選挙キャンペーンで同法案を目玉にすることを目指していた。

  マンチン氏は、インフレ高進や29兆ドル余りに上る国家債務に対する懸念が今回の決断につながったと説明。「地元に戻ってウェストバージニア州の人々に説明できないのであれば、賛成票は入れられない」と述べた。 

  ホワイトハウスと民主党のシューマー上院院内総務は今後、他の民主党会派メンバーの支持を維持しながらマンチン氏の要求に対処して税制・支出法案の一部を守れるかどうか判断を迫られることになる。一部の中道派議員は、法案に盛り込まれたプログラムの数を縮小することで全体の規模縮小を提案したが、民主党全体がそれを受け入れるのは困難とみられる。

  マンチン議員は、上院の休会入りの翌日に今回の表明を行った。ホワイトハウス当局者の苦々しい反応は、前進に向けた道を当面困難にする恐れがある。

原題:Manchin Says No to Biden Agenda, Killing Momentum for Bill (2)Psaki Slams Manchin for ‘Inexplicable Reversal’ on Spending PlanManchin Leaves Democrats Hanging With Biden Bill Rejection (1)(抜粋)

(大統領報道官の声明などを追加して更新します)
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