米国株が続落、先物・オプション期日で値動き増幅-ドル上昇
Rita Nazareth17日の米株式相場は続落。オプションや先物の四半期ごとの期日を迎え、値動きが増幅され、金融市場は高いボラティリティーに見舞われた。
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大商いとなる中、S&P500種株価指数は週間ベースでの下げを拡大。年末休暇が近づく中、この日は大型ポジションでの取引に十分な流動性がある今年最後の営業日だった可能性がある。
S&P500種は前日比1%安の4620.64。ダウ工業株30種平均は532.20ドル(1.5%)安の35365.44ドル。ナスダック総合指数は0.1%下落。
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は、連邦公開市場委員会(FOMC)は早ければ来年3月15-16日の会合で利上げ開始を決定する可能性があるとの見解を示した。
これを受けて、米国債利回りがフラット化し、5年債と30年債の利回り差は縮小した。ニューヨーク時間午後4時25分現在、10年債利回りはほぼ変わらずの1.41%。
ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのストラテジスト、アナ・ハン氏はブルームバーグテレビジョンで、「市場の流動性が非常に高い、大規模な緩和措置が実施されていた環境を離れつつあったが、方向的な変化に加え、テーパリング工程表の前倒しや利上げの予定が前倒しされる可能性は速度の変化であり、市場はこれを消化している」と述べた。

外国為替市場ではドル指数が上昇し、3週間ぶりの大幅高となった。ウォラーFRB理事のタカ派的な発言に反応した。一方、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大を巡る懸念で、ユーロやリスクに敏感な通貨は下落した。
ニューヨーク時間午後4時26分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇。ドルは対円では0.1%高の1ドル=113円73銭。ユーロは対ドルで0.8%安の1ユーロ=1.1242ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反落。新型コロナ変異株や金融政策引き締めの需要への影響に対して懸念が強まり、週間ベースでは1%余り下落した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は、前日比1.52ドル(2.1%)安の1バレル=70.86ドルで終了。一時は70ドルを割り込んだ。ロンドンICEの北海ブレント2月限は1.50ドル安の73.52ドルで終了。
金スポット価格は上昇。心理的節目の1オンス=1800ドル台を回復した。主要中銀による政策判断が相次いだ今週、週間ベースで11月中旬以来のプラスとなった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は続伸。前日比0.4%高の1オンス=1804.90ドルで終えた。
原題:Stocks Drop, Treasury Curve Flattens, Dollar Gains: Markets Wrap(抜粋)
Treasury Curve Ends Flatter; Fed Rate Hike in March Is Discussed(抜粋)
Dollar Rises Amid Fed Taper Talk, Virus Concerns: Inside G-10(抜粋)
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Gold Heads for Weekly Gain After Slate of Central Bank Meetings(抜粋)