コンテンツにスキップする
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg
Cojp

中国経済、11月に減速-不動産市場低迷の深刻化響く

更新日時
  • 11月の小売売上高、前年同月比3.9%増と予想に届かず-投資も低調
  • 消費は弱いままで失業率上昇も気掛かり、当局は支援強化を-ANZ

中国経済は11月に一段と減速した。不動産市場の低迷悪化や新型コロナウイルス感染再拡大による混乱が足かせとなった。

  1-11月の固定資産投資は前年同期比5.2%増へと伸びが鈍化。市場では5.4%増加が見込まれていた。不動産投資は6%増と、1-10月の7.2%増から減速。資金調達規制が厳しいままで、住宅販売も落ち込んだ。

Housing, infrastructure and manufacturing investment all weakened in November
 
 

  11月の小売売上高は前年同月比3.9%増と、市場予想中央値(4.7%増)に届かなかった。10月は4.9%増えていた。コロナ再拡大に伴う巣ごもりが響き、飲食・ケータリングの売上高は2.7%減少した。

  工業生産は前年同月比3.8%増加。予想は3.7%増だった。10月の3.5%増から伸びは拡大したが、ここでも不動産市場が重しとなっている。住宅用不動産販売と新規着工住宅面積は約20%減少しており、セメントや鉄鋼など不動産関連の素材生産も減った。

  11月の経済指標は、不動産セクターによる経済への下押し圧力や中国政府が景気安定化に向けて直面している課題の大きさを浮き彫りにした。当局は最近、成長の安定に軸足を移し、中国人民銀行(中央銀行)が金融政策を緩和。共産党は来年の財政支出拡大を指示した。

  華興証券香港のマクロ・戦略調査責任者、龐溟氏は「成長見通しが安定しなければ投資と消費が戻ることはないだろう」と分析。「当局が一段の政策支援や刺激策パッケージを打ち出しているのはこうした期待を醸成するためだ」との見方を示した。

No Strong Rebound

Industrial output and retail sales growing less than before pandemic

Source: National Bureau of Statistics

Note: Feb. data shows growth for combined Jan.-Feb. period

  中国当局は与信を拡大する見通しで、「安定」を確保するため不動産市場規制も幾分緩和することを示唆したが、「住宅は住むためのもので、投機の対象ではない」との基本スタンスは維持された。

中国は安定重視にシフト、成長減速にも対応へ-中央経済工作会議

  今年に入り中国経済の緩慢な回復の原因の1つになっているインフラ投資は0.5%増と伸びがさらに鈍化。地方政府は資金調達の強化ならびに新規プロジェクトの着工に向けた取り組みを強化している。

  調査ベースの失業率は5%へと小幅上昇した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の大中華圏担当チーフエコノミスト、楊宇霆氏は「小売売上高が予想に届かず、国内消費は弱いままだ」と指摘。「失業率が小幅ながら上昇している点は気掛かりで、当局は支援強化を約束し、市場により強いシグナルを送るべきだ」と話した。

Homes Sales Slump

Values of apartments sold in China slumping

Source: Bloomberg Intelligence

Note: Data for February shows Jan.-Feb. sales each year

原題:China’s Economy Slows in November as Property Slump Deepens (2)(抜粋)

(市場関係者のコメントなどを追加し更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE