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中国不動産の「堕天使」世茂、社債・株価急落でセクターのもろさ露呈

  • 中国恒大と佳兆業が「一部債務不履行」との認定から1週間足らず
  • 世茂、利率4.5%の元建て債3000万元の支払い期限は17日

香港に上場する不動産開発会社、世茂集団の社債と株式が13日の取引で突然大きく売られた。中国不動産セクターの健全性を巡る懸念が再燃し、すでに不安定になっている中国高利回り債の相場回復を脅かしている。

  S&Pグローバル・レーティングは先月、世茂の長期格付けを投資適格級から投資不適格(ジャンク)級で最上位の「BB+」に引き下げた。格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」。いわゆる「堕天使」となった世茂の債務返済能力を巡る懸念の高まりが社債売りを引き起こし、この動きは他社にも波及。世茂の人民元建て債6本は急落後、売買停止となった。うち1本は50%を超える値下がりだった。

  中国恒大集団佳兆業集団の「一部債務不履行」を格付け会社フィッチ・レーティングスが認定してから1週間を経ずしての世茂に対する懸念は、同社が不動産開発会社の中では比較的財務力の強い借り手とされていたこともあって、なおさら際立つ。世茂の株価は13日、12%安で引けた。

Developer's local note tumbles 54% before suspension
 
 

 

  世茂は成約販売で中国で13番目に大きな不動産開発会社で、オンショア・オフショア債残高は約101億ドル(約1兆1470億円)。同社のウェブサイトによれば、住宅やホテル、オフィス、商業施設の開発を手掛けている。世茂は電子メールで、13日の売りを招いたのは市場のうわさだとし、これを調べているとコメントした。

  同日時点で世茂に付与されている長期格付けはムーディーズ・インベスター・サービスによればジャンク級の「Ba1」だが、フィッチからは投資適格級の「BBB-」だ。

  世茂のような投資適格とも見なされ、ジャンク級であっても比較的良好な格付けを得ている企業がデフォルトを起こす可能性は、中国のドル建てジャンク債の一時的な回復を頓挫させ得る。

  世茂が迎える次の試練は、信託支払いを含めこれから期限を迎える債務を履行できるかどうかだ。同社とその子会社は2022年末までに満期が到来する25億ドル相当の社債を借り換えもしくは償還する必要がある。ブルームバーグの集計データによれば、今月17日が支払い期限の利率4.5%の元建て債3000万元(約5億3500万円)や20億元の22年1月償還債も含まれる。

  ブルームバーグからのさらなるコメント要請に世茂はこれまでのところ応じていない。

中国恒大集団と佳兆業集団が一部債務不履行を認定されてから1週間を経ずして、不動産開発会社の中では比較的財務力が強い借り手とされていた世茂に対する懸念が際立つようになっている
Daybreak: Australia.”

 

原題:‘Fallen Angel’ Shimao Shows Fragility of China’s Property Sector (抜粋)

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