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日銀の資金繰り支援、エコノミストの6割が縮小と予想-サーベイ

  • 5割は来年1月会合で決定と回答、オミクロンで判断先送りも
  • CP・社債は買い入れ額縮小、コロナオペは部分延長の見方

日本銀行の新型コロナウイルス対応の資金繰り支援策について、エコノミストの6割は2022年3月末の期限が、規模や内容を縮小した上で延長されると見込む。16、17日の金融政策決定会合では、延長の是非を議論する可能性がある。

  エコノミスト46人を対象に3-8日に実施した調査によると、資金繰り支援策が現在のまま延長されるとの見方は25%で、14%は期限通りに終了すると予想した。

調査リポート:日銀12月決定会合でエコノミストの9割が現状維持を予測

  支援策の縮小を想定するエコノミストの多くは、コマーシャルペーパー(CP)・社債の買い入れ額をコロナ前に戻すなど購入額の減少を見込んでおり、コロナ対応として長期化させた社債買い入れの残存期間の短縮も予想している。延長との見方が多いコロナオペについても、融資形態などに応じた部分的な延長を見込む向きがある。

  同支援策は融資を行った金融機関に低利でバックファイナンスするコロナ対応オペとCP・社債の増額買い入れで構成されている。オペの利用残高は足元で80兆円程度に拡大しており、CP・社債は合計で約20兆円の残高を上限に買い入れを行う方針が示されている。

縮小して延長か

新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム

出所:ブルームバーグ・サーベイ

  企業の資金繰りは改善を続けているが、新型コロナ感染症の新たな変異株である「オミクロン株」の出現で日銀の判断にも不透明感が増している。

  5割のエコノミストは、オミクロン株の出現が資金繰り支援策の終了・縮小を躊躇(ちゅうちょ)させる要因になるとみる。延長の是非を決定するタイミングも、来年1月会合が5割となり、今月の3割を上回った。

  シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは、巨額となっているコロナオペを終了・縮小する場合、日銀の資金供給残高が減少し、マネタリーベースの拡大方針を継続するとしているオーバーシュート型コミットメントとの整合性が問われる可能性があると指摘。「一定のロールオーバー(借り換え)を可能にする、新しいオペを導入する、といった選択肢があろう」との見方を示している。

円安

  現行の長短金利付き量的質的金融緩和政策については、維持されるとの見方がほとんどだ。景気回復や供給制約を背景に物価上昇圧力が強まる欧米では、コロナ対策の大規模な金融緩和の修正が進んでおり、継続を主張する日銀との違いが意識されやすい局面が続く。

  為替市場では円安圧力がかかりやすい状況にある。10月会合後の記者会見で黒田東彦総裁が示した現状程度の円安が日本経済に「プラスなのは確実」との認識については、47%のエコノミストが黒田総裁と「同様の見方」と回答。一方、「総裁が言うほどのプラスだとは思わない」との意見も38%あった。

  三井住友DSアセットマネジメントの吉川雅幸チーフマクロストラテジストは、円安はポジティブな影響を持つとしながらも「政治的には所得再分配への議論が日本でも高まる方向にあり、1ドル120円を超えてくると購買力減少という円安のマイナス面についての議論が活発化する可能性はある」とみている。

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