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村田製社長、赤字覚悟で電池事業の投資加速へ-部品にブランドを

更新日時
  • パワーツール向け需要が旺盛、設備投資はMLCCに次ぐ規模
  • 「部品にブランドあってもいい」、価値向上が今後の課題

村田製作所の中島規巨社長は、足元で需要好調のリチウムイオン電池事業について、積極的な投資を加速する考えを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大による物流コストの高騰もあり、同事業の今期(2022年3月期)黒字化は難しい状況とみる。

Murata Manufacturing Plant Media Tour and CEO Norio Nakajima
中島社長
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  中島社長は7日のインタビューで、「この状況で投資しないとマイノリティーで終わってしまう。当面のPL(損益計算書)は度外視して投資している」と話した。新中期計画では25年3月期までの3年間で6400億円の設備投資を計画し、電池事業は主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)に次ぐ規模になるとした。

  同社の電池事業は、17年9月にソニーグループから買収して以降、投資を抑えたPL重視の運営を行っていた。だが、得意とする電動工具や掃除機などパワーツール向けの需要が想定以上に拡大し、リチウムイオン電池は供給が追い付かない。

  中島社長は、こうした状況を踏まえ、今期の電池事業は「黒字化の約束をしているが、多分謝ることになる」と話した。平常時なら輸送にコンテナ船を使うが、いまは空輸に頼らざるを得ず、予想外のコスト増になっている。物流が正常化すれば、来期には「健全な状況に持っていけると思う」という。

  一方、中島社長はブランド価値を高めることも今後の課題だと話す。エレクトロニクス業界の黒子という意識が社内に根強く、外部の認知度もまだ低いと分析。米インテルを引き合いに「部品にブランドがあってもいい」と持論を展開した。

  10日の東京株式市場で村田製作所の株価は4日続伸し、一時前日比1.4%高の8852円と、11月24日以来の高値で取引された。

村田製、24年度までの3年間で戦略投資枠2300億円を設定-新中計

  新中計では、2300億円の戦略投資枠が新たに加わった。環境投資のほか、高周波デバイスやセンサー製品で差異化を図れる技術の獲得、今後強化していくソリューションビジネスで強みを持った企業との合併・買収(M&A)などが念頭に置かれているという。

  村田製は11月、25年までの中期と30年までの長期ビジョンを公表。事業の構成を、コンポーネント、デバイス・モジュール、ソリューションを含む新しいビジネスモデルの3層のポートフォリオに分けて説明した。

(きょうの株価の動きを加筆しました)
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