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日銀は大規模緩和修正の必要ない、米欧との違い当然-雨宮副総裁

更新日時
  • 必要があれば追加緩和措置を講じる姿勢にも変わりはないと強調
  • 米欧は資源や供給による物価上昇という「古くて新しい問題に直面」

日本銀行の雨宮正佳副総裁は8日、インフレ高止まりを背景に米欧の中央銀行が緩和縮小に動き出す中でも、「日銀は今のところ大規模な金融緩和を修正する必要はない」と語った。徳島県で開かれた金融経済懇談会で講演した。

   日本の物価動向は日銀が掲げる2%の物価安定目標を大きく下回っているため。各国中銀がそれぞれの国・地域の経済・物価情勢に応じて政策運営を行うもとでは、「金融政策の内容や方向性に違いが生じるのは当然だ」と主張した。

  「強力な金融緩和を粘り強く続けていく方針だ」とし、当面は新型コロナウイルス感染症の影響を注視し「必要があれば、躊躇(ちゅうちょ)なく追加的な金融緩和措置を講じる姿勢にも変わりはないことを強調しておきたい」とも語った。 

Bank of Japan Headquarters Ahead of It's Business Confidence Tankan Report
日本銀行
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  景気回復や供給制約を背景に物価上昇圧力が強まる欧米では、コロナ対策の大規模な金融緩和の修正が進んでいる。米連邦準備制度理事会(FRB)は先月、資産購入の段階的縮小(テーパリング)の開始を決めた。欧州中央銀行(ECB)もテーパリングの意図は否定しつつも、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入ペースを10-12月期に落としている。 

  雨宮氏は米欧の中銀は「資源価格上昇や供給制約に由来する物価上昇に、どのように対応するかという、古くて新しい問題に直面している」と指摘。「現行の金融緩和を維持して景気の回復を引き続きサポートするか、2次的な影響を抑えるべく金融緩和の縮小に転じるか、難しい選択を迫られているのが実情だ」との見解を示した。

他の発言

  • 新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの4月以降の取り扱いは12月短観を含め企業金融の動向等を点検した上で適切に判断
  • 足元の企業の資金繰りの状況は対面型サービス業など一部の中小企業になお厳しさが残っているが全体としては改善
  • CP・社債の発行環境は極めて良好
  • 対面型サービスの中小企業、資金繰り改善が遅れている
  • 日銀見通しでは、23年度まで、日本の消費者物価上昇率は1%程度にとどまると予想
  • 中銀は、一時的な物価上昇は許容し、金融緩和継続で景気サポート専念が基本的な考え
  • 感染症の影響、オミクロン株発生もあり先行き見通せない
  • 財政拡大しても強力緩和で金利抑制、景気刺激効果増す
  • 経済対策の押し上げ効果もあり、来年にかけ景気回復明確に
  • 資源価格上昇、日本経済の回復基調に悪影響与えないか注視
  • 一時的要因除けば、消費者物価は緩やかにプラス幅拡大
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