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野村不動産の国内初CO2ゼロマンション、全駐車場でEV充電可能に

  • EVの販売が低迷する日本でも将来的には普及見込むー吉村常務
  • 各国は電動車拡大策を進めるが、充電設備不足がEV普及の妨げ

野村不動産ホールディングス(HD)は、環境配慮型マンションの推進で電気自動車(EV)が重要な役割を果たすとみている。

  同社は、電気とガス併用の新築分譲マンションでは国内初となる二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロのマンションを神奈川県相模原市で開発している。マンション地下の駐車場の全区画に充電用コンセントを設置し、来客者用駐車場には急速充電器も導入する。

  野村不動産HDの吉村哲己常務執行役員は、2030年代半ばに国内の新車販売を電動車に切り替える方針を掲げる日本において、EVは「将来的にはかなり普及してくる」と予測。マンションが竣工する25年時点のEV普及率は低い水準にとどまる可能性が高いものの、EVが「主流となる時代に備え、現段階でハードの設定をしておくことは重要」との考えを示した。

Nomura Real Estate's emission-free high rise apartment
旧伊勢丹跡地の相模大野4丁目計画
Source: Nomura Real Estate

  家庭用の充電設備は、EVの促進で不可欠なものになりつつある。30年までにガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止する方針の英国のジョンソン首相は先月、22年から新築住宅や建築物にEV用の充電設備の設置を義務化すると発表した。50年までのカーボンニュートラルを掲げる日本でも、EVは大きな役割を担うと見込まれるが、他の多くの国と同様、充電設備の不足が普及の妨げとなっている。

  環境配慮型住宅の開発に力を入れているのは野村不動産HDだけではない。積水ハウスは、23年以降に販売する分譲マンション「グランドメゾン」の全住戸を断熱性能を高めることなどにより、エネルギー収支を実質ゼロとするZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にする方針。30年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す政府方針に沿ったものだ。

  マンション開発会社のこうした動きについて、SMBC日興証券の田澤淳一シニアアナリストは「必然的な流れ」と指摘。ZEH住宅の割合増加に伴い、基準を満たさないマンションの人気は低下するとみている。2000年代前半は免震構造のマンションの数は少なかったが、普及が進んだ現在は免震構造となっていない物件の「人気が劣る」のと似た構図だという。

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