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滴滴米上場廃止、強気に傾く中国株投資家に警鐘-規制リスクなお残る

  • 中国株への強気姿勢に傾いた運用マネジャーらが特に大きな打撃被る
  • 中国株のリスクについて注意喚起する役割果たすとストラテジスト

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米国に上場している中国株は比較的変動しやすいとはいえ、中国の配車サービス大手、滴滴グローバルの米国預託株式(ADS)の3日の変動幅は異例だった。

  米上場廃止の準備を開始したと滴滴が発表すると同ADSは16%高から12%安に急反落、その後反発してプラス圏に入った後、マイナス圏に戻ったが、これはニューヨークでの取引開始前のわずか数時間のうちに起きた。結局、終値は22%安となり、米上場中国株全体の時価総額の2月からの減少幅は1兆ドル(約113兆円)を超えた

  この急落は、中国の習近平国家主席がテクノロジーセクターなどの変革に着手して1年余り経った現在でも中国株投資のリスクの高さを浮き彫りにした。

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  習主席のビジョンの全体像は昨年11月時と比べて明確になったものの、中国の大手上場企業の将来にとって極めて重要な意味を持ち得る政策の詳細はなお不透明だ。滴滴の発表直後には中国政府のテクノロジー業界規制の転換を示すものではないかとの期待が広がったものの、その後、米上場廃止の動きに関する投資家の懸念が強まるにつれて期待感は消失した。

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  中国株を巡るさらに大きい疑問は、習主席が同業界の掌握を強め、中国経済の格差是正を目指す中で、投資家にどの程度の苦痛を強いるつもりなのかという点だ。

  IGアジアのマーケットストラテジスト、ジュンロン・イープ氏は今回の滴滴の動きについて、「中国株の規制リスクについて注意喚起する役割を果たす」と指摘した。

  米上場の大手中国企業で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数が2008年以来の大幅下落となった今回の売り浴びせは、このところ中国株への強気姿勢に傾いていた運用マネジャーやウォール街のアナリストにとって特に大きな打撃となった。

  HSBCホールディングスや野村ホールディングス、UBSグループは10月に中国株に対し、割安感に加え、中国政府による規制強化の懸念が後退したとして前向きに転じていた。

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Wiped Out

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Source: Bloomberg

原題:Didi Sends Warning to China Investors Who Thought Worst Was Over(抜粋)

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