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ヘッジファンドが占う2022年、利上げ予測でほぼ一致も戦略は多種多様

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金利市場の曲折が投資コミュニティーに波紋を広げた2021年もようやく出口が見えてきた。来年がどうなるかはまだ不明だが、ヘッジファンドやストラテジストに新しい年に重点を置くトレードについて話してもらった。

ユーロドル先物をショートに

  ディスカバリー・キャピタル・マネジメントで約24億ドル(約2700億円)の投資を監督するロブ・シトロン氏は、米政策金利が引き上げられるとの予測に基づき、ユーロドル先物23年3月限のポジション積み上げを提唱する。

  同氏が重視するもう一つのトレードは、南アフリカ共和国が金融引き締めを加速せざるを得なくなり、現在6.5%の5年物スワップレートが8.5%近辺に上昇することへの賭けだという。

固定金利で払い変動金利で受け取る

  マクロヘッジファンドのノーバリー・パートナーズを創業したデシオ・ナシメント最高投資責任者(CIO)も金利上昇を予想しているが、長期金利が切り上がるとみている。10年から30年のセクターで現行の固定金利で払い、変動金利で将来受け取るスワップを選好する。

  「成長とインフレが非常に健全な中で利上げが始まる環境で、この取引は奏功するはずだ。米当局が出遅れ、利上げを見送ったとしてもうまくいく。デフレの可能性は織り込んでいないが、その可能性はないとみている」と話した。

中期債に売りを

   モルガン・スタンレーの米金利戦略を率いるグニート・ディングラ氏は、同じ米国債利回りの上昇でも短期や長期ではなく、中期債に着目する。米金融当局が直ちに利上げに踏み切らないものの、いったん始めた後は迅速に動くという予想にぴったりだという。7年債をショートにし、2年債と20年債の両方をロングにするバタフライを推奨する。

  同氏は2023年になるまで利上げは見送られると考えており、市場が織り込んでいるよりもかなり遅いタイミングを予想する。その結果、2年債利回りは下がるとみている。7年債をショートにしておけば、最終的により大幅な利上げとなった場合にもうけが出る。一方で20年債をロングにしておけば、年金基金が株から債券にシフトする可能性にも対応できる。

債券をショートに

  アルファシンプレックス・グループで64億ドル規模のクオンツファンドを運用するキャスリン・カミンスキー氏は、インフレリスクの影響が顕在化し、より幅広く債券に圧力がかかるとみている。同氏によれば、アルファシンプレックスのコンピューターモデルは「債券ショートのシグナルを強めている」。「米金融当局が利上げに着手、もしくは利上げを迫られる状況になれば、短期の方が強い打撃を受けるかもしれない。これは弊社のビジネスにとって極めてまれなことだ」と述べた。

債券に買いを

  ソルステイン・キャピタルのCIO、ナディーン・ターマン氏は米国債にあまり弱気ではない。むしろ10年債利回りが1.6%以上に戻した時に米国債を買いそびれないよう警戒している。来年に成長が減速する中で金融政策を引き締めるのは政策ミスになりかねないと、同氏はみている。そうなった場合、10年債の名目利回りは来年半ばまでに1.10%近辺に下げ、30年債利回りは1.20%に接近する可能性があるという。「このような利回り低下は債券にとってポジティブだ。長期債にとっては特にそうだ」と述べた。

原題:Hedge Funds Zero In on Fed and Inflation Bets as Rates Rise(抜粋)

 

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