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かつて香港一の女性富豪、今や中国恒大の許会長のバンカーに

  • 朱李月華氏が率いるキングストン、恒大EV部門の新株発行で幹事役
  • 許会長が保有する恒大株売却でもキングストンが一役担った公算大

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朱李月華(ポリアンナ・チウ)氏はかつて香港一の女性富豪になったこともある投資家で、「ペーパーカンパニーの女王」としてよく知られてきた。その朱氏は今、新たな役割を担っている。巨額の負債を抱える中国の不動産開発大手、中国恒大集団の許家印会長にとってのインベストメントバンカーだ。

香港一の女性富豪、半分以上の資産吹き飛ぶ-金利豊金融の株価急落で

  朱氏が率いる金利豊証券(キングストン・セキュリティーズ)は中国恒大の電気自動車(EV)部門が先月実施した2件の新株発行で引き受け幹事を務め、同社が流動性危機に見舞われているにもかかわらず4億ドル(約450億円)余りを調達するのを手助けした。同社の株価は今年80%強、下落している。  

中国恒大のEV部門、5億香港ドル調達へ-新株発行

Hong Kong's richest woman still eyes her biggest purchase
朱李月華氏
 

  キングストンは、許会長が個人で保有する3億4400万ドル相当の恒大株を先週売却した時も一役を担った可能性が高い。現地メディアの報道とブルームバーグが集計する決済システムのデータが示した。

中国恒大の許会長、上場来初めて持ち株売却-3.44億ドル相当の12億株

  許氏は過去の案件ではUBSグループや中国の海通証券など大手投資銀行を利用してきたが、同社の経営破綻回避への取り組みを急ぐ中で少なくとも2016年以来初めて、キングストンに頼っている。ただGMTリサーチ(香港)のアナリスト、ナイジェル・スティーブンソン氏によると、こうした変化には、恒大との取引継続に対する他社の慎重姿勢も影響している可能性がある。

  キングストンにコメントを求めたが返答はなかった。恒大EV部門とUBSの担当者はコメントを控えた。海通証券の広報担当者からも今のところコメントが得られていない。

原題:

Evergrande Tycoon’s New Banker Is the ‘Queen of Shell Companies’(抜粋)

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