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【日本株週間展望】下値固め、米金融政策と感染注視-売られ過ぎ感も

  • 米FOMCを控え、FRB議長はテーパリングの加速検討の認識
  • 騰落レシオは「売られ過ぎ」を示唆、10日はメジャーSQ

12月2週(6ー10日)の日本株は急落後の下値を固める動きになりそう。翌週に控えた米国の金融政策会合や新型コロナウイルス変異株の動向を確認したいとのムードから上値は積極的に追いづらい。ただ、堅調な企業業績を背景に株の売られ過ぎ感も強まっており、下値も限定される見込み。

  米国では14、15両日に連邦公開市場委員会(FOMC)会合が予定されている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレ抑制方針から資産購入プログラムのテーパリング(段階的縮小)加速を検討すべきだとの認識を表明している。このため株式市場では感染力が強いとされるオミクロン株の感染状況と金融政策との両にらみから、相場に不安定さが残るとみられる。

  一方、東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは2日、経験的に「売られ過ぎ」とされる70%以下となった。大和証券の最新調査によると、主要上場企業(金融除く)の経常利益は今期・来期とも連続で過去最高益を更新する見込みにあり、業績面が支えとなって見直し買いも入りやすい。

  米国では7日に10月の貿易収支、10日に11月の消費者物価指数(CPI)が予定され、物価上昇率は前月比0.7%と前回(0.9%上昇)からやや鈍化の見込み。国内では6日に21年度補正予算案などを審議する臨時国会が召集されるほか、10日は株価指数先物・オプション12月限のメジャー特別清算値(SQ)が算出される。1週のTOPIXは週間で1.4%安と続落。

続落
 
 

《市場関係者の見方》

みずほ証券の小林俊介チーフエコノミスト

  横ばい圏での推移となりそうだ。株式市場のボラティリティー(変動性)が高まっているのはオミクロン株だけでなく、米金融当局が来年の中間選挙にかけて景気をオーバーキルさせるのではないかとの2つの懸念が要因。オミクロン株に対して市場の脅威が薄らいでいるのは事実で株価のアップサイドはありえるが、まだ詳細な分析結果が出ない一面もある。翌週のFOMCで株式市場が大きく動く可能性があるため、機関投資家もポジションは取りづらい。

松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト

  オミクロン変異株に対する既存ワクチンの効果に注目が集まる。効果が確認されれば経済再開に向けて一気にリスクオンとなり、売られ過ぎたアフターコロナ銘柄に買い戻しが入る可能性がある。ファイザーは効果の確認に2-3週間かかるとしているが、来週時点で周辺から情報が出てくる可能性もある。不透明感がまだ強い状況だが、オミクロン株での死亡や重症化の報告例がないことからボラティリティーは若干緩和されそうだ。

 

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