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物価上昇率高まっていく可能性、価格設定行動に変化-日銀・安達氏

更新日時
  • コロナ禍の行動変容で人々の物価観に変化も
  • 最近の円安、日本経済にプラスもたらしている面ある

日本銀行の安達誠司審議委員は1日、日本の物価の先行きについて、コロナ禍における企業の価格設定行動の変化などを背景に「物価上昇率が高まっていく可能性が高まった」と述べた。大分県金融経済懇談会で講演した。

  コロナ禍では価格を下げても売り上げの増加につながらないこともあり、企業は価格競争を行わず、「価格低下を小幅にとどめたり、価格を据え置いたりする行動を取っている」と指摘した。高付加価値でマージンの厚いビジネスの展開を志向する企業が増えており、「企業の価格設定行動の変化を示している」との見方を示した。

  企業の設備投資の積極化など成長見通しが改善しており、今後の賃金引き上げに波及する可能性や、気候変動対応も含めてエネルギー価格が高止まりする可能性にも言及。コロナ禍を通じた企業や家計の行動変容が「人々の物価観を変え、賃金の上昇につながり得る変化が生じる可能性に注目している」と語った。

  4月の携帯電話通信料の値下げによる影響が続き、10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比0.1%上昇にとどまった。エネルギー価格の上昇を受け、全国物価の先行指標となる11月の東京都区部コアCPIは同0.3%上昇と、2020年7月(0.4%上昇)以来の高い伸びとなっている。

  安達氏は、円安基調にある最近の為替動向に関しては「スタグフレーションにつながるような悪い円安の状態にあるとは考えていない」と語った。日本企業の海外子会社や輸出企業の収益増などを通じて「わが国にとってプラスをもたらしている面がある」との見方を示した。

他の発言

  • 当面は感染症の影響を注視し、必要ならちゅうちょなく追加緩和
  • コロナオペの在り方は感染動向に依存、企業金融面への影響の見極め必要
  • ゾンビ企業論の現実化、経済活性化の妨げになることに懸念
  • 新たな変異株の感染拡大懸念が高まっており、状況を注意深くみる必要
  • 供給制約の見通し、感染動向次第であり不確実性が大きくなっている印象
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