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幻の新生銀臨時総会に個人株主の姿、TOBを「改革の契機に」

更新日時
  • 約10人が来場、中止を知りながら注文付けようと上京の株主も
  • 新生銀は開始予定だった午前10時30分から工藤社長自ら説明会を開催

SBIホールディングスからの株式公開買い付け(TOB)に対抗する買収防衛策を一転、取り下げた新生銀行。防衛策発動の是非を諮るため25日に予定していた臨時株主総会も急きょ中止されたが、都内の会場にはTOBを巡る騒動に意見しようと複数の個人株主が来場し、新生銀も対応に追われた。

Shinsei Bank Cancelled a shareholder vote
臨時総会の中止を伝える看板(都内、25日)
Photographer: Takashi Umekawa/Bloomberg

  東京・秋葉原の会場には、立て看板が設置され、総会が中止になった旨と共に、開始予定だった午前10時30分から株主向けに説明会を開くと記されていた。来場者はまばらだったが、一部株主からはSBIの提案を組織改革の契機にしてほしいとの声も聞かれた。

  神奈川県平塚市から訪れた藤井明さん(70)は、もともと買収防衛策には反対票を投じるつもりだった。持参した議決権行使書には、二重丸で囲まれた「否」の文字。総会が中止されたことは知っていたが、改めて新生銀に注文を付けようと上京したという。

  「どんなに頑張っても新生銀は変われなかった。SBIが提案する人材をトップに据えることで経営陣を刷新し、組織改革の契機にしてほしい」と話した。

  説明会に参加した株主らによると、来場者は約10人で所要時間は約1時間だった。工藤英之社長自らが、SBIと協調して新生銀の企業価値向上に努めることで株主利益が毀損(きそん)する恐れが小さくなり、強圧性の度合いが下がったなどと撤回の理由を説明した。

  新生銀は24日、防衛策撤回や総会中止と合わせてSBIによるTOBに対する意見を「反対」から「中立」に変更した。TOB期限は12月8日まで。工藤社長は25日午後3時30分から、会見を開いて説明する。

  新生銀はSBIが推薦する川島克哉氏、五味廣文氏、畑尾勝巳氏を取締役として選任するための臨時株主総会を2022年2月初旬をめどに開催する予定も公表した。新体制が承認されれば、工藤社長ら現経営陣は退任する。

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(新生銀による会見予定の情報を追加して更新します)
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